『鎌倉殿の13人』~後追いコラム その125
第35回 苦い盃(さかずき)
今回は、義時(小栗旬)の三番目の妻のえ(伊賀の方:菊地凛子)について その1
いやぁ~さすが平六義村(山本耕史)。一瞬でのえの「裏の顔」を見破るとは・・・。前回、義村ではなく、八田知家(市原隼人)にのえの人となりを見定めてくれと義時が頼んだ事が前振りとなっていたとは・・・。三谷幸喜やるなぁ。
場面の再現を。
義時邸を訪れた義村。畠山重忠(中川大志)を討つことを相談され、その話が済んだところでのえがやってくる。
のえ「繕い物をしておりました。」
義時「(のえが義村と会うのは)初めてであったな。私の無二の友だ。色々と悪い癖はあるが、
頼りにしている。」
のえ「のえと申します。」自分の手にご飯粒がついているのに気づき、左手を隠す。
義村「三浦の平六でござる」
のえ「今後ともよろしくお願いします。」
義時「用向きは済んだ。一杯飲ませてやりたい。」
のえ「直ちに。御苦労も多いでしょうから、ごゆっくりなさって下さいね。」のえは席を立つ。
義時「できた女(おなご)だ。」
義村「惚れてるのか?」
義時「でなければ妻にはせぬ。」
義村「だったらいいが・・・」
義時「なんだ?」
義村「(自分の手を見せながら)飯粒が付いていた。握り飯を食べながら、裁縫をする奴がいる
か?」
義時「・・・・」
(のえの指に飯粒がついていたことを話す義村。)
今話冒頭(4分くらい)でののえ。
義時と後継の話をした時、義時には太郎(泰時:坂口健太郎)がいるので、自分(のえ)はそれで満足と言った直後、祖父の二階堂行政(野仲イサオ)に、「満足な訳ありませぬ。必ずや男子を産んで、その子をいずれは北条の家督にしてみせます。そうでなければ、あんな辛気臭い男に嫁ぎません!」と言い放つのえ。のえは、その登場から義時には本当の顔を見せない女として描かれている。老獪な政治家であるはずの義時を手玉に取るように・・・。義時は、のえの本性に全く気づかず、息子泰時(坂口健太郎)をもモヤモヤさせる。
(義時に見せる顔と全く違う!こちらが本物ののえ笑。さすが菊地凛子!)
今話でのえが行政に語ったことは、義時が死んだ後に大きな事件となる。大河ドラマでそこまで描くのかどうかはわからないが、その辺りは、『その2』で書きます。
ちなみに、義時とのえの間には、政村と実泰という二人の男子が後に生まれる。この二人に関しても、「その2」で。なんだ??今回のコラムは、次への前振りか?笑。ごめんなさい!