首を折らずに鼻を折る
このブログは2005年から書き連ねている。
その頃僕は、戦略コンサルティングファームで働きはじめたところで、
ちょうど根切りを迎えていた。
「自分はいま価値ゼロだな」と感じる。
そして自分が嫌になる。
学生時代、商学部のゼミで今と同じようなことを2年間もやったつもりなのに、
いざコンサルの仕事に取り組んでみれば、そんなの屁でもない。
目的に一致していない、データソースが明確でない、裏づけのファクトが十分でない、
そんなアウトプットばかり連発している自分がいる。
ぜんぜん役に立っていない。
今日も、結局、僕が20時間かけて中途半端に終わった作業を、
先輩のコンサルタントが2時間でちゃっちゃっと仕上げてしまった。
速くて、
深くて、
網羅的で、
正確。
その先輩が自分に悪意を持っていないことはわかっている。
今になりようやく、自分が何のアウトプットも生み出せていないことに気づきはじめた。
根切られている自分がいる。
この根切り、戦略コンサルに限らず、
不要なプライドが成長を阻害しているときには必要だと思う。
才能のある子なんかは特に、根切りしないともったいない。
それをうちの社内では、根切りとは言わず、「鼻を折る」と言う。
しかし一方で、レアジョブは働きやすい場所、というか、
ひとりひとりのあり方を大事にする会社だ。
鼻を折るのは大事な一方、首まで折ってしまうのはレアジョブではない。
首まで折ってしまうのは、たぶん、ブラックな会社だろう。
鼻を折るときに愛情を感じさせられなければ、
鼻だけではなく首まで折れてしまう。
首まで折らないようにするためには、
愛情だけでは不十分で、
愛情を感じさせるスキル、
折る程度範囲を決めておくスキル、
そういったものが必要だ。
鼻を折らずに首を折るスキル。
社内でしっかり言語化したいなと思う。