講師にお金を貸していて思うこと | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

講師にお金を貸していて思うこと

レアジョブ英会話のフィリピン人講師に、お金を貸している。

 

「家が全焼した」

「洪水で浸水した」

「父親が危篤」

 

講師は4000人もいれば、事情も様々だ。

その全ての要望を聞けるわけではないが、

「ここでお金ないと、人が死ぬ可能性あるだろうな」

という時には貸すようにしている。

 

お金を貸していることはオープンにしているわけではないが、

講師の間で情報が出回っているらしい。

頼まれる頻度が増えてきた。

 

アクティブに教えている講師に限って言えば、今のところは返済率100%。

取り立てをしたこともないけど、黙っていても向こうから返してくる。

だから「ま、いっか」と思って貸している。

 

しかし貸しながら、

「なんで貯金しないんだろう?」

「Happy go luckyすぎて、お金稼いだはなから全て使っちゃうのかな?」

「うちのトップ・パフォーマーの講師ですらもそうなのかな?」

 

でも昨日妻と話していて、実は違うんだと気づいた。

 

・フィリピンでも医療費とか、先進国並みに高いものはいくらでもある

・その前では、少々の貯金などは全て吹っ飛ぶ

・フィリピン人は家族を大事にするので、家族の不幸に際し、持っているだけ全部出す。

・しかも家族の定義が広い。少なくともいとこは家族に含まれる。

・そうすると、ふとしたきっかけで簡単にお金はなくなる。

・誰かに頼む。お金を貸してくれそうな人に。

 

日本だと、お金を貸すときが縁の切れ目だとよく言われる。

しかしフィリピンでは100%帰ってくる。

これも、同じ理由からなのだろう。

 

・困った時に助けてくれるのは家族。

・家族が困った時にお金を貸してくれた人も家族みたいなもん

・家族に対しては責任を果たさなきゃ。借りたお金は返さなきゃ。

 

世界の文化は、下記のように二つに分けることができる。

・初対面でも付き合いやすいが、真に仲良くなるのは難しい、ピーチ型

・初対面では付き合いづらいが、いったん仲良くなるととことん受け入れてもらえる、ココナツ型。

 

日本人は典型的なココナツ型で、フィリピン人は典型的なピーチ型だと思う。

ピーチの硬い種を割って中に入れるかどうか。

 

「お金を貸して」と言ってもらえるのは光栄なことだと自分に言い聞かせながら、

今日もまたお金を貸している。

 

(注、貸したいわけではありませんので、フィリピン人に英訳してこの話は伝えないようにお願いします!)