総合評価落札方式とは、公共工事の品質確保を図るため、発注者が入札競争参加者の技術的能力の審査を適切に行い、品質の向上に係る技術提案を求め、入札価格に加えて技術提案の優劣を総合的に評価して落札者を決定する入札方式のことです。総合評価方式、また、単に総合評価ともいいます。

総合評価は、平成17年(2005年)4月の「公共工事の品質確保の促進に関する法律(品確法)」の施行を受けて、国が発注する大規模工事を中心に導入が始まり、平成24年度(2012年度)からは、国が発注するすべての工事において導入される見通しとなっています。

従来の競争入札では、最低入札価格を下回らない限りにおいて、もっとも安い価格を提示した業者が落札していましたが、総合評価では技術力等の評価次第で、二番札以降を投じた業者が落札者となる、いわゆる「逆転現象」が発生します。

すなわち、価格競争という業界の疲弊体質からいち早く脱却し、適正な価格と高い技術力を提示できる企業が、総合評価による新たな競争を勝ち抜いていくことになります。