・【医龍】
第50回(平成16年度)小学館漫画賞(一般向け部門)受賞作品。
作品を織り成す魅力的な登場人物、医療ミス、抗がん剤治療、院内感染、内科と外科の対立、チーム医療、医局制度と現在医療を取り巻く諸問題を告発する物語です。
・ストーリー
東北の寒村に住まう、天才的な技術を持つ外科医・朝田龍太郎を、明真大学医学部助教授の加藤晶が訪ねて来る。心臓の難手術であるバチスタ手術論文を成功させて、自分の教授選出を図り、今の大学医療を改革するために、朝田をスカウトしに来たのだ。当初は「自分はもう医者ではない」と言い張って拒否する朝田だったが、加藤の説得や、気胸で倒れた同僚の里原ミキの救命救急処置を通して医師としての情熱を蘇らせ、心臓外科医として復帰する。
明真大学医学部教授の野口賢雄らが支配する封建的な病院体制の中、朝田は研修医の伊集院を鍛え、内科医の藤吉を始めとする優秀なメンバーを揃え、次々と難手術を成功に導く。
医局の権威を無視する朝田に警戒心を持つ野口は、朝田を招いた責任を取らせるために加藤追放と、自身の後任候補に朝田の最大のライバルである北日本大学心臓外科医・霧島軍司を起用する事を決断。だが、その霧島も明真で過ごす内に次第に人望を得て、ついには自身の派閥「霧島派」を立ち上げるに至る。 一方で、救急救命部を担当する明真大学医学部教授の鬼頭直人も、自身の改革案実現のため、世界的な腕前とコネクションを持つ国立笙一郎をアメリカから呼び寄せる。こうして、教授選は様々な陰謀と欲望を孕みながら混迷の様相を呈していく。
是非お読み下さい