着信履歴 削除、と

 

ごめんね、楓ちゃん

 

これくらいしてもいいでしょ

どうせ虎太郎のやつ、楓ちゃんラブなんだから

 

 

ガチャ

 

「おーーーい、ちょっと持ってくれぇ~~」

 

 

荷物を抱えた虎太郎が帰ってきた

 

「・・・ おかえり、虎太郎。え?これ・・」

 

「布団一式、ではないけど、軽いの、ちょっと買って来たわ」

 

「ええっ!!」

 

私のために?

そんな・・・

 

同棲・・・

 

 

「だって寝るとこ、困るだろ。俺もそうキョーちゃんとこばっか泊めてもらうわけいかねーし」

 

「よね」

 

「よね、じゃねーだろ。まぁ、これくらいなら、誰か泊めるときまた使えるしな」

 

 

誰か、って楓ちゃん?

ふぅ~ん・・

そしたら、楓ちゃん

私のお古、使うってこと?

 

ふふん

ちょっとにやけちゃうじゃないの

 

あー、違うか

楓ちゃんは、同じ布団で寝るから必要なかった、ってことだもんね

新しいお布団・・・

 

 

 

「じゃあ私、晩御飯、作ってもいい?」

 

「え?おまえ、料理できんの?」

 

「なに?意外だって言うの?大丈夫、期待は裏切らないわ。簡単なものだけよ」

 

 

男の胃袋掴めって言うじゃない?

ほどほどなとこ、おさえてるわよ

これでもね

 

実はあんたが出掛けている間に

冷蔵庫の中、見ちゃったのよね~

 

適当に作れそうなもの、あったし

自炊、ちゃんとしてるんだ?なんてちょっと感心しちゃったわよ

 

 

「助かるー。なんか、今日はバタバタして疲れたし」

 

「だったら先にシャワーでもお風呂でもしてきたら?その間になんか適当に作っておくから」

 

「・・・・・・・」

 

「なに?あ、・・・・ 惚れるなよ?」

 

「バッ//// 何言ってんだっ?アホかっ//// 俺、先にシャワーしてくるわっ」

 

「・・・う、うん」

 

 

 

え?

今、照れてた?

マジ?

 

昼間の虎太郎の真似、してみたんだけど・・・・

 

やだ~

虎太郎ったら

可愛いーーーーー!!!

 

 

あいつ・・・

やっぱり心配だわ

 

悪い女に引っ掛かりそうで

 

 

「・・って、それ、私? あはは・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャーーーーーー

 

 

 

 

楓以外の女が、俺の部屋のキッチンに立っている

 

しかもそれを見て

何の違和感も感じなかった・・・

 

どうした?俺

 

だいたい

 

なんで三崎をまた連れて帰ってきたんだ?

 

よく考えたら

あの男ときちんと話をしない限り

三崎は家に帰れないんじゃないか?

 

なのに・・・

 

 

布団まで買ってきて

 

いや、だって、同じ布団では寝れねーし

だからって貸せる布団ねーし

 

あっても臭そうだし

 

 

もうひと晩くらいなら

キョーちゃんだって泊めてくれたはずだ

 

でも・・・

何て言う?

 

とか考えてたら、布団、買ってた

すぐにしまえるコンパクトなやつ

 

だいじょうぶ

やましいことなんて、ない

 

絶対、起きない

起こさない

 

そうだ

だから大丈夫

 

 

 

ジャーーーーーーーーーッ

 

「うわっ」

 

シャワーの水圧

強めにしすぎた