「ヒョン…、薬、ありましたよ…」



薬とコップ、ペットボトル入りのミネラルウォーターを持って再びヒョンの部屋のドアを開けた



「……………」





こんなことだろうと思いましたよ…



息苦しそうな寝息が、ヒョンの身体を蝕むウィルスの存在を感じさせている



頬も赤い



「ヒョン…?薬、飲まなきゃ…。治りませんよ?」



ベッドの傍らに座り、話しかけるがー




ハァハァ…という息づかいが聞こえるだけだ



こういうときって…

どうやって薬を飲ませる…!?



頭のなかにある方法が浮かんでくるが



あんなの、本当に出来るもんなのか?



あんなことで…、本当にちゃんと薬を飲めるんだろうか?




「でも、ヒョンの風邪を治すためです。薬を飲んで貰わないと…、ですよね?」




声に出して、いったい誰に聞いてるんだ!?




「とりあえず…、いちど、お水だけ…飲ませてみましょうか!うん、そうだ。こぼれるかもしれないし。それで起きたらちゃんと自分で飲んでもらえばいいし…」




だから、誰に言ってるんですか!




ヒョンの唇をじっと見つめる…




「ダメだ、緊張してきた…」




俺は何を考えてるんだ!!!
熱を出して寝込んでいるヒョンに…!!!


ふしだらじゃないか!?



ぶるぶるぶるっ



頭を振って…





「違う!これはキスじゃなくて、ほら!あれだ!!人工呼吸的な…」





はぁー、厳しい…




こんなことしてる間にヒョンが起きたらどうするんですかっ!!!





て、起きたら起きたで、ちゃんと自分で薬を…て、何度も同じこと考えるな!!




僕は、ペットボトルのキャップを外すと、お水をひとくち、口に含む




ヒョンの頭から首の下に腕をとおすと
そのまま少し持ち上げ





息をするために ちょっとだけ開いてるその唇を塞いだ




「…ん…」




水を流し込むと、微かに声が漏れ
ゴクン、と飲み込む音が聞こえた…すぐそばで。







……(///ω///)







意外と…、出来るもんなんですね…






ゆっくりと頭をおろし


今度は錠剤の風邪薬を取りだし



「これは、先に入れておいた方がいいのかな?それとも、水と一緒に僕が含んで、薬ごと流し込む!?」


どっちだ???


どっちにしても水がかなり必要な気がする…


ペットボトルで持ってきて正解だったな





ふぅ~





大きく一度、深呼吸をした





「よし!…」





ヒョンの頭から首をもう一度持ち上げ
先に薬を入れると、多目に含んだ水で、一気に流し込む



ヒョンの口の中で…



泳ぐ薬を



僕の舌で導いていく…






「…ん…~…」

ゴクン…




飲み込んでくれた…?








しかし…







これ、起きないものなんですかね!?







まぁ、起きられても恥ずかしいですけどっ







早く…治れっ






治ってください








早く…元気になって…









「…うーーん……はぁーー!!よく寝た~…」







…あれ?



ちゃんとベッドで寝てる…



オレ、確か昨日風邪をひいて…



送って帰ってもらったら


チャンミンがいて…



ヤバいな、熱出して朦朧としてたみたいだ…




「…って、えっ!?チャンミンっ!?」








オレのベッドの傍らで寝てる…




天使の寝顔で…(〃ω〃)






もしかして




一晩中…?





看病してくれたのか?






ベッド脇のテーブルの上に、風邪薬とミネラルウォーターが置いてあり


風邪薬は、2つが取り出されたカラが残っている




オレ、薬を飲んだのか?





だからか…



昨日の自分が嘘のように身体が軽く感じる…




それにしても、よく寝てるな






俺は手を伸ばすと…







ふにっ







その頬に触れてみた







柔らかい弾力…(///∇///)







そのまま…






親指で…






チャンミンの唇に……






「やばっ…」











つづく…



(画像、お借りしました。ありがとうございます)