あ~・・ 飲みすぎた

完全に酔ってる

それはわかる

 

いつもと違うテンションの声が自分の口から漏れ出ているのが

耳につく

 

おい、おまえは誰なんだ、って

心の中で自分にツッコミいれてるくらいだもの

 

こんなに飲むつもりじゃなかったのに・・・

 

なぜ飲みすぎてしまったのか

それもわかってる

 

昼間、あんなシーンを見てしまったせいだ

 

 

ううぅぅぅ・・

ぐるぐる回ってる・・

 

 

 

「ダイジョブか?」

 

 

突然、グイッと腕を掴まれると

自分が前のめりになってたことに気付かされた

 

「ん~・・・ 大丈夫、って言いたいところだけど

少し、大丈夫じゃないかもしれない・・・気がしてる」

 

 

隣で私の腕を掴んだまま座っている声の主は

誰だかわかってるけど

 

わかってるからこそ、顔が見れない

 

あ、私まだ、酔ってない?

そこ、ちゃんとわかるくらいには

意識がはっきりしてる

 

 

酔ったフリして甘えてみる?

 

なんてことが脳裏を過るほどだから・・・

 

 

「でも大丈夫っ」

 

くいっと顔を彼に向け、手を掲げてみせる

 

 

「ほんとにぃっ?・・・ うそつけ、ぜんぜんダイジョブじゃないだろっ」

 

そう言いながら、掴んだ腕を離さずにいてくれてる

 

あ~あ~

こういう優しさが、私をつけあがらせてるってわかってるのかなぁ

 

ふりほどきたくない

けど、ふりほどかなきゃいけない

 

「なぁ、りか!あのさぁ・・」

「ごめん!ちょっと・・」

 

私は彼の腕をふりほどくと

 

「トイレ、行ってくる」

 

席を立った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

酔いを覚まそうと店のドアをあけて外へと出る

手すりに身を預けるようにしてすがると

湿気を含んだ夜風が顔に、首に、まとわりつくように当たった

 

全然すっきりしないじゃない・・・

 

心の中で毒づいて

大きく溜息を吐く

 

 

 

ーー ユノくん、つきあって

 

 

ーー いいよ

 

 

 

昼休憩の終わりに偶然出くわした告白現場

 

彼女の方は、美人で評判の総務課の女の子

 

彼氏の方は、同じ課で、いつもチームを組んでいた私の・・・

 

 

ぶるんぶるんぶるんっ

 

酔っているのに頭を振ったもんだから

ちょっと気持ち悪くなった

 

 

「・・ おうぇっ・・」

 

 

ガチャ

 

 

背後でドアの開く音がして

 

 

「おいおい、大丈夫かぁ~?さっき、ドア開けて出てく姿が見えたからさ・・」

 

 

振り向くと、そこにいたのは同僚の榊原だった

 

どこかがっかりしている自分にむかつく

結局待ってたりするんだ、バカ!って。

 

 

「大丈夫じゃあ、ありませーん」

 

 

どうしてコイツ相手にこんな甘い声を出しているのか

またもや自分にムカついてくる

 

 

「良かったの?今回、オレのチームで」

 

 

そういうと、榊原は隣に並んできた

ポケットから煙草を取り出すと口にくわえ、火をつけ、ぷはぁ~っと息を吐いた

 

 

「なに?もとはと言えば、あんたが一緒にやらないか、って言ってきたんでしょーが」

 

 

煙草の煙を大袈裟に避けるふりをして

憎まれ口を叩いた

 

 

「んー。でもまさか、ほんとに来るとは思わなかったからさ」

 

「はぁ?」

 

「てっきり今回も、おまえはユノと組むと思ってた」

 

 

ドキッ

 

 

「・・・・・・・」

 

 

こいつ、何が言いたいんだ?

 

 

「どういう心境の変化?」

 

 

「・・ 別に。変化なんてないけど?あんたが声かけてくれたから行っただけ」

 

 

「ふぅ~ん・・」

 

 

「何よ?もしかして今更迷惑だとか言うんじゃないでしょーね?」

 

 

「まさか。でもそうだなぁ、言えば来てくれるんだったら、もっと早く声かけときゃよかったな~

、ってね」

 

 

そうね

そしたら、もっと早く離れておけたのに

 

ずっと近くに居すぎてしまった

 

だからこんなに・・・・

 

 

夜風のせい?

こいつとの会話のせい?

それとも、煙草の煙のせい?

 

 

「何だか気持ち悪くなってきた・・・」

 

手を口元にもっていき

外の空気を遮断する

 

「おいおい、まさか吐くんじゃないだろうな?」

 

「・・・ 吐きそう・・」

 

「ちょっ、待てって!トイレいこっ、なっ?」

 

 

榊原は慌てて煙草を消すと、親切にも私を抱えるようにして店のドアをあけ

トイレへと連れて行ってくれた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ こんなところで何をしてるんだ?」

 

 

 

トイレの前で、壁にすがって立っている同僚、榊原を見つけると

オレは声をかけた

 

 

 

「ん~?ちょっと・・・ね?」

 

 

なんだ?

ちょっと、って・・・

 

 

 

「煙草、・・・ 外で吸ってきただけ」

 

 

そういうと、オレの肩をぽんぽんっと叩いて

店の中へと入っていった

 

奥から来た会社のやつらに声をかけられているのが聞こえてくる

 

 

 

ほどなくして

 

トイレから、りかが出てきた

 

 

 

「え?ユノ?」

 

 

「なかなか戻ってこないから・・・」

 

 

「えっ!?まさか、心配してくれたのっ?」

 

 

 

当たり前だろ

トイレに行くって席をたって、結構時間が経った

もしかして倒れてるんじゃないかって思ったんだぞ?

 

 

「やっぱりダイジョブじゃなかったじゃないか!」

 

「や、でも、ほら!もう大丈夫!!吐いたらすっきりした!」

 

「ええっ? 吐いたのっ!?」

 

「うん、だからもう大丈夫、大丈夫!」

 

 

そう言って、オレの前を通り過ぎていく りかの

肩にかかる髪が揺れた瞬間

 

 

・・・・ 煙草の匂い・・?

 

 

鼻をかすめた匂いに

思わず、反射的に、りかの腕をとった

 

 

「・・・っ?」

 

 

 

驚いて振り返るりかと目が合う

 

 

 

「ずっと・・ ずっとトイレに居たのか?」

 

 

「え・・?」

 

 

「もしかして・・・ 誰かと・・ いっしょ、だった・・?」

 

外に・・・ 出たりした?

 

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誰とは言わない・・・

 

けど、たった今、同じ匂いを嗅いだばかりだ

 

 

「煙草の匂いがする・・」

 

おまえは喫わないだろう?

 

 

 

「あー・・ さっき、トイレに行く前に外で榊原と話した。それでかな?」

 

 

ーー !!!

 

 

ぐいっー

 

オレはそのまま、りかの腕を掴んで店のドアへと歩き出す

 

「え?え?え?ちょ、ちょっとユノっ?どうしたのっ?」

 

 

オレの勢いに、りかが小走りについてきてるのがわかる

 

けど、緩めることはできない

 

 

「すっきりしてダイジョブなんだったら、話があるっー」

 

 

ガチャ

 

 

ドアをあけると、もあっと外の空気が肌にまとわりついた

 

 

 

 

 

 

 

つづく。。。?(笑)

 

 

 

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何だか、思いつくがままにカキカキしていたら

全然まとまらなくなってしまって

こんなんなっちゃった・・・(笑)