プチって言っても結構集まっちゃって立食パーティ形式

 

失敗した・・・

仲良かった子、少ない

3年のとき同クラだった子も少ない

サトミとエリが行かないって聞いた時点で私もやめればよかった

 

それを

 

そもそも、翔琉があんなことを言うから

 

 

 

 

 

 

「俺ら、つきあってる体(てい)で行く?」

 

 

「は!?つきあってる体で、て、なんで?」

 

「そしたらお前の面子も保てて、俺も事故物件扱いされなくて済む」

 

 

 

 

 

 

あの時は、翔琉みたいなスーパーイケメンとつきあってるなんて

めちゃくちゃ自慢できるじゃーーん

 

なんて思って、いい気になっちゃって

行く行く!って聞き入れちゃったけど

 

なのに

蓋を開けてみれば今日、プチ同窓会当日

肝心のアイツは急な仕事が入って遅れてくることになっちゃって

 

高瀬翔琉!

あんたがいないと、まったく意味がないんだよぉーーーー!!!

 

 

イケメン彼氏がいるって言っても

「写真とかないの?見せてよ」

って言われて、そんなものないことに気づき(当たり前だ、私たちはつきあってる体)

証拠がないってことで信じてもらえず

 

これじゃあ、私、ただのイタイやつになってる

 

 

はぁ~

あんな提案にとびついた私がバカだったわ

 

会費は最初に払っちゃったし

話したい子とは最初に話せて連絡先も交換できた

 

ってことで、これって、お先に失礼しちゃってもー

 

 

「岩田?・・・・ でいいのかな?」

 

 

ドキッ

 

こ、この声・・

くるっ!

期待を込めて振り返ると

 

「宮下くんっ!?」

 

そこには、高校時代の面影を残しつつ、いい感じに大人になった宮下君の爽やかな笑顔が・・!

 

「久しぶり」

 

 

あーーーーー

この顔、この声、この雰囲気!!

私が好きだった宮下君だわぁーーーー

 

 

「久しぶりだね、うん、私は今も岩田でOKです。宮下君は、結婚・・ したんだよね?」

 

 

グラス持ってる左手の薬指に燦然と輝くリングが・・!!

 

 

「あぁ・・ そういうつもりじゃなかったんだけどな。岩田、綺麗になってたから合ってるかな?って意味で」

 

 

き、綺麗になってる!?

キューーーンッ/////

 

なに!?この人っ

10年経っても私をこんな、いとも簡単にキュンキュンさせてくれるなんてっ

(翔琉からも同じようなことを言われたことなどすっかり忘れている)

 

天晴れすぎるわっ

宮下くんっ!!

 

結婚しててもいい男!!

 

「いいなぁ~・・ 奥さん」

 

「えっ?」

 

「えっ!?」

 

やばっ

私、今、声、出てたっ!?

 

「あっ、えとっ・・ 宮下くん、奥さんとはどういうふうに知り合ったのかな?って・・どんな人?ほらっ、私、まだ独身だし、今後の参考にちょっと聞いておこうかな?ってー」

 

あーもうっ、言ってることめちゃくちゃ?

やばくなかった?私

これって誤魔化せてる??

 

「今後の参考って、岩田、かっこいい彼氏がいるって話してなかった?さっき・・・」

 

あああああああぁぁぁぁぁ

 

そうだった、そうだった

今日の私はそういう体で・・・

 

「あー、そうなんだけど・・」

 

どうしようっ

 

「その彼とは結婚の話とか、出てないの?」

 

「結婚っ!?ナイナイっ!そんなのっー」

あるわけないじゃんっ!!!私と翔琉はつきあってる体なんだからー

 

「・・・・・・・・・」

 

あ・・ しまった

宮下くん、茫然としてる

 

「いや、あの・・ 私の話は置いといて、宮下くんの話をー」

「岩田に雰囲気、似てるかも」

 

「・・え?」

 

「俺の奥さん」

 

「・・・・・・・」

 

 

 

何それ、何それ、何それーーー

おいっ、宮下っ!!

おまえ、私をどれだけキュンキュンさせたら気が済むんだっ?

 

っていうかもしかして宮下くん、私が高校のとき、宮下くんのこと好きだったの、知ってる?

それでからかってたり・・・?

 

いやいや、宮下くんはそんな人じゃないわっ!!

 

「あの、宮下くん・・」

 

 

 

キャーーーッ

 

 

突然歓声が上がった

 

「え?誰?」

「芸能人?」

 

「翔琉じゃないか?」

「高瀬くんっ?」

 

 

「ごめん、通してー」

 

 

あ、声が聞こえた

 

ようやく来たんだ?

スーパーイケメン様

そして早くも皆に掴まって動けずにいる?

 

ふんっだ

いい気味よ

遅れてくるのが悪いんだってば

 

 

なんて思ってたけど

 

自分に群がる人混みを掻き分けて現れた翔琉は

おそろしくイケメンでー

 

 

 

 

そんなイケメンが

 

私と目が合うと

 

ホッと笑って目を細め

 

まっすぐにこっちへと歩いてくる

 

 

 

 

なんか心臓がドクンドクンうるさい

 

 

 

 

「悪りぃ、遅くなった」

 

 

私の前で止まるとそう言った

 

 

ちょっと見惚れて言葉がうまく出てこない

 

「あ、うん・・ お疲れ。・・・ 何か飲む?」

「さっき頼んだ」

「そっか・・」

 

翔琉ってこんなにかっこよかった?

 

 

「あれ?宮下!おまえ、妻子持ちのくせに俺の彼女、口説いてんの?」

 

ドキッ

ハッ!そうだった!宮下君っー

 

くるっと宮下君の方へと振り返ると

 

「え?高瀬?・・ 俺の彼女って・・」

 

そうだよね、宮下くん、びっくりするよね?

 

「あのね、宮下くん、これはー」

「なに?おまえ、まだ俺たちのこと、言ってなかったの?」

 

 

近いっ!

近いよ、翔琉!この距離

さっきから身体、あたってるし!

 

 

「いや、だって・・ ひとりで言っても説得力がないと言いますか・・・」

 

 

っていうか、思いっきりみんな、周りに集まってきてますよ?

さっきまで、誰も私になんて興味もなかった人たちが

 

翔琉のせいで、すっごい注目浴びてる

 

 

「うそ!高瀬くんと岩田さん、つきあってるの?」

「やだー、翔琉くんっ、かっこよすぎるっ!!」

 

 

皆から漏れる声に

だんだん気分がよくなっていく

 

 

 

このあと

 

しばらくは翔琉とふたり、このプチ同窓会の主役になってしまったことは

言うまでもない