ーー できるだけ早く、翔琉に会わせて

 

 

 

ふぅ~・・

 

月曜日、出勤してから、翔琉に話しかけようと機会を探してるけど

全然つかまらない

 

 

昨日、帰り際にもサトミに念を押され

 

 

ーー アポがとれたら当日でも私、OKだから

 

 

えらく前のめりなサトミにかなりびっくりしたほど

 

 

サトミって昔からあんまり自分の恋バナしてくれなかったから

ちょっと意外だったな

 

実は肉食系だった?

 

 

 

それにしても、朝から翔琉のこと、こんな一生懸命捜したことなかったわ
 

部署が違うから当然と言えば当然だけど

今までこんなふうに声をかけようと捜すことなかったから

 

姿を見かけるけど、誰かと話しながら歩いてたり

電話してる最中だったり

 

何だかいつも以上に翔琉を目で追ってる気がする

 

ううん、気がするんじゃなくて、実際そう

 

こうして見ていると改めて実感するけど

翔琉って、どの角度から見てもイケメンじゃない?

 

あんなにかっこよかったっけ?

 

あ、笑ってる

あの、若干目を細め気味に笑ったときに出来る

目尻のシワが意外と可愛いのよね

 

 

って、思ってたら、いきなり翔琉がこっちを向くもんだから

 

 

 

 

目が合った

 

 

 

 

 

ドキッとする

 

 

 

くりくりっとした大きな目が見開いて

翔琉もびっくりしてる感じ

 

 

 

唇が動いて

 

 

 

「( どうした?)」

 

 

って言ってるように見えるけど・・・

合ってる?

かな・・?

 

 

私は、あっち!って休憩所を指差してみると

 

親指を立てて、ニッと笑ってくれた

 

 

 

私はちゃちゃっとデスクの上の書類を寄せると

席を立って休憩所へと向かった

 

 

 

 

 

「悪りぃ、実は出ないといけないから時間ないんだけど・・」

 

「あ、ごめん、今から外回り?」

 

「あぁ、ちょっと・・〇〇さんとこの社長さんに呼ばれて、ついでに何件か回ってこようと思ってる」

 

 

 

ーー 翔琉って営業なんでしょう?だったら昼間、お客さんと会うフリして人妻に会ってたりして

 

 

 

サトミに言われたセリフが脳裏を過る

 

いやいや、ほんとにしてるとは限らないし!

 

 

「そっか、ごめん、時間ないのに」

 

「いや、どうした?何かあった?」

 

 

きゅんっ

 

は?きゅん、って何?今のー

 

どうしよう

サトミと会ってほしいって言わなきゃならないのに

 

 

「ううん、そんな大したことじゃないの。急いでるなら行って?また!」

 

「あ!あれか?おまえ、漫画、読みたいって言ってたのに忘れて帰ったろ。」

 

「え?」

 

 

漫画?

ああああぁぁぁぁぁー!!

 

「そうっ!漫画!!」

 

「ん~・・ だったら今夜、取りに来る?」

 

「え?取りに?・・って翔琉ん家?」

 

「さすがにここには持ってこれないだろ?あれ、結構あるし。まぁ、1巻ずつだったらー」

「いいっ!うん、取りに行く!私、ちまちま読むの無理なの!読むなら一気に読みたい派だからっ」

 

「じゃ、そゆことで。オレ、行くわ」

 

「あ、うん。頑張って!・・・ 暑いみたいだから、外。」

 

「・・・おぅ、さんきゅ」

 

 

バイバイ、なんて翔琉のこと見送って

 

 

 

って、そうじゃないでしょうが!!!

 

サトミと会う約束・・・

 

 

まぁいっか、それも今夜、取り付ければ

 

 

会社でそんな話出来ないし

 

 

 

 

 

 

そっか・・

 

 

今夜また、翔琉ん家、行くのか

 

 

へへ

 

 

 

ん?