今日は、カンヌ国際映画祭で審査員賞を取ったという
福山が主演の映画を観に行ってきました~!
■そして父になる
「星4つ ★★★★☆」
最初の10分くらいは、福山のスーツ姿とそれを脱いだ姿が
ガリレオの湯川を思わせる感じでΣ超格好良い〃!!とテンション上がっていたのですが
そこから福山演じる野宮良多が高給取りだからって偉そうで
子育てに積極的じゃなくて、人道的にどうなの?という発言をしていて
イライラしながら前半見ていました(`д´*)ノ
この作品は、取り違えられた子供と家族の物語で
ある日病院から6年間我が子として育てた子供が自分たちの子供ではないと告げられ
病院と裁判を行いつつ、子供を交換するか否か悩み、交換を選択した後も
2つの家族の環境や考え方の違い、実の子との心の通わせ方の難しさなどで
葛藤するというお話なので、やり場のない怒りや悲しみや切なさ、
母親の何気ない優しさや子供たちの想いに何度も胸が苦しくなりました・・・。
そして、結末としてはタイトルのとおり父親である野宮良多が
何かの出来事によって子供と心の交流を持ち、
我が子の父親になれたとかそういう感動的な話ではなく
家出した我が子を迎えに行ったところで話は終わっていたので
「そして、父になる」というよりは「これから父になっていく」という風に感じました。
作中でもあった人工で植えたブナの木に他所からきたセミが
卵を産むようになるまで15年かかったという話のように
この2つの家族は時間をかけて関係を築いていくのではないかなと思います。・(つд`。)・。
・・・にしても、 リリー・フランキーさんの演技がすごく良かったですね!
この2つの家族は、これでもかというくらい対照的な家族で
福山がお金持ちで仕事が忙しいのを理由に子供との時間を作らない父親なのに対して
リリー・フランキーさんは良い意味でいい加減で面白くて奥さんに弱くて
裕福ではないからお金には意地汚いけど子供との時間は大事にしてくれる父親で
ダメなところも含めて人間的に好きになれる父親像って感じでした♪
「2人とも譲ってもらえないか?」と野宮良多が言った時に
頭をはたいた後に胸倉を掴んで怒りをあらわにしたシーンとか
「僕にしか出来ない仕事があるんです!」と言い切る野宮良多に対して
「父親も大事な仕事だろ」と真剣な表情を見せるところとかも良かったです。
他にも、母親役の真木よう子さんの大雑把だけど明るくてパワフルな感じが良かったし
尾野真千子さんのあんなイラっとする旦那を優しく支える姿や
「“やっぱり”っていう言葉・・・一生忘れないから!」と怒りの感情を見せるシーン、
子供の交換をすることが決まり、赤ちゃんの頃の手形をしまう切ないシーンでは
見ていて一緒に辛くなって涙が出たし、自分はもう子供が産めないと告白するシーンで
母親同士が抱き合ってるところには号泣でした。。。。
子供たちの屈託のない笑顔や戸惑いの微妙な演技も上手だったし
お婆ちゃん役の樹木希林さんのユーモラスな演技も
國村隼さん、風吹ジュンさん、夏八木勲さんなどその他俳優さんたちも
皆さん素晴らしい演技でとても良かったです!
勿論、福山の子供に向ける愛しそうな眼差しとかも素敵でしたよ♪
なんだろう、、モヤモヤすることが色々ある作品だから
この3倍くらいは書ける気がしますが、ウザイのでやめておきますね(笑)
あ!最後に!取り違えたのが看護師の作為的なことだったのと
福山も血の繋がっていない母親に育てられていたことにはビックリしました!!
看護師マジ許さん・・・「(交換した時)スッとしました」とか
本当、、本当、、、自分だったら殺意が芽生えるかもしれないと思いましたよね。
病院側の「とりあえず」「とにかく」「それだったら」っていう言葉の使い方も
いちいちイラっとして物を投げたくなりました;
親と子ってなんだろう?血の繋がり?過ごしてきた時間?
色々と考えさせられる作品だと思います。
観終わった後にスカッとするような作品ではなく
モヤモヤを残して観た人にそっと何かを残していく作品だと思うので
是非、興味がある方にはオススメしたいです(^v^)ノ