障害児が産まれると、
夫婦の関係が悪化し、離婚に至る、
そんなお話しは世界共通です。
我が家は子ども3人ですが、
周産期にトラブルがあった末っ子は、
肢体不自由児となりました。
ちなみに、私たち夫婦は延命希望していません。
医師の独断、いや病院の方針で生かされました。
養育者である夫婦の人権は、日本にはありません。
生かされた限りは、我が子として、
精一杯自立に向けて育てる、
見捨てるなんてできない、
この子の笑顔を守りたい、
いつか我が家を離れた時に、
不快な環境で苦しくて辛くて泣いている姿、
そんなことしか浮かばず、
四肢はおそらく動かない、
下肢ははおそらく期待できず、
手も使えない、
更に、目もおそらく見えないと言われて…、
泣いた日々も長らくありました。
どの障害児の親でも、
障害児子育ては初めてですし、
その環境には永遠に慣れていないのです。
それは、今でも。
医者の言うことは完全ではないから、
そう言われてもなんとかなった、
世界で初めての人にする、
そんな強い思いで、
私たち夫婦はリハビリに取り組んできています。
異変に気づいていたのに、
医師が来てくれなかった、
もっともっと強く呼ぶべきだった、
そう後悔し続ける私に、
君が悪いわけじゃない、と宥めた夫。
産後すぐから往復50キロの道のりを、
子ども医療センターまで毎日往復していました。
しかも、予後を良くするために生母乳を届けたくて、
3時間ごとにアラームを鳴らして起き、
搾乳をして、小学生と幼稚園の子を見送ってから、
どんな悪天候の日でも、毎日通った4か月。
その後もリハビリで、週3から4程度は往復し、
行っても、泣く子に母乳をあげるだけのPTで、
「俺はお前が行く必要はないと思う」
「行かなくて良い!俺の言うことを聞け!」
「そんなのリハビリじゃない。」
「お前が疲れるだけだから」
そんな夫の声も私の耳には届かず、
リハビリに通えば良くなると信じて、
療育センターも変えたりして、通い続けました。
今振り返ると、夫は正しかった。
医者や療育が言うことが正解、
そんなことはないのです。
夫はずーっと、子供を見て判断していました。
私はその間に挟まれて、
「立たせてはいけない」
「立たせると、痙性が増して今ある機能を失う」
その言葉が怖くて、立たせては行けないと思い込みました。
実は、アメリカではstanding time,
exerciseの必要性が言われており、
夫はそんな話は知らずとも、合っていたのです。
車椅子を作りたいと思った、確か5歳頃。
療育センターからはバギーを勧められていました。
骨盤を後傾にして、軽く寝かせられるバギーを。
でも、私はベビーカーからものを触りたがる我が子に
車椅子が欲しかった。
PT OTやリハ科医師の反対を押しきり、作成へ。
しかも、骨盤後傾もさせず。
(いまだに私は反対です。)
骨盤後傾させると、痙性があがって手が使えなくなる。
絶対うちの子にはダメなんですよ。
でも、どのPTもみんな骨盤後傾しか言わない。
これはマニュアルなのかしら、と思うほど。
これを覆して作成するのは毎度大変です。
毎日24時間我が子を見ている私自身を信じる、
療育センターのPTは週のうちたった50分だけしか
我が子を見ていない、普段の我が子を知らないのです。
結果的に、夫は正しかった。
「あいつらは(うちの子を)ちゃんと理解していない。
考えてないだけだ。勉強しろと言いたい。」と夫。
その彼を信じなかった、大変だった始めの7年ほどは
喧嘩もして、実は家庭内別居もしていました。
かなり険悪で、子供のために離婚しない、
そんな判断をした私でした。
思いやりなんて夫婦間になく、
家庭内別居を初めて半年ほどで、
私から話し合いを求めました。
やはり夫が不機嫌だと、子供に影響するからです。
彼が主に働いていて、お金を稼いでくれている、
それは子供も尊敬すべきで、私も感謝の言葉を口にしていない、
夫婦共に贅沢をせず、全て子供の教育費に消えて、
彼もストレスがMAXでした。
そのことをちゃんと理解していなかったことや、
私たち夫婦は末っ子のために、
一生この先も離婚できないから、
この関係はやめて、仲良くしたい、そんな話を伝え、
2人で泣いた日。
そこから再スタートでした。
仲良くなるにはしばらくかかりましたし、
教育費も莫大で、
(年間200〜300万ほど)
大学受験の年はそれぞれ350万〜500万、
彼は教育費確保のため、
キャリアアップのための勉強をし、
私は彼の勉強時間確保のため、
子育てと教育に専念しました。
勉強しやすい環境を提供するのも大変です。
喧嘩も良くしていますが、話し合いで解決しますし、
なにより尊敬の念を表現するようにしました。
そうして今、結婚25周年で、
言葉にすると他の方には嫌われそうですが、
2人の上の子はしっかりと自走して勉強した結果、
地に足つけた生活をし、
真面目に、一応、社会的には信用されてお金に困らない
所得が高い仕事を選択できています。
末っ子も、まだまだ理想にはほど遠く、至りませんが、
医師の話した身体状態からは大きく外れて、
とある子供医療センターの科長医師には、
この脳の状態で発語があるのはあり得ない、
と言われる成長を見せてはいます。
そんな結果を踏まえ、夫が、
「あなたに家庭を任せられたから、俺は今まで仕事に専念できた」
「子供たちをしっかり育ててくれてありがとう」
と、感謝してくれて、
私もキャリアアップや維持のため
夜も勉強し努力する姿や、
仕事のプレッシャーやストレスに耐え、
家庭を支え、
莫大な教育費を払ってきた夫に感謝しました。
物には一切こだわらない私に、
今回、夫がハワイ旅行のプレゼントでしたが、
旅行に150万〜は使ってくれていました。
(カード請求額は160万!)
ブランドバッグや宝飾品に興味がなく、
普段節約しまくる私に、夫がドーンと。
最終日の夜のディナーは、10万超えでしたが、
夫の私への感謝の言葉が心に響きました。
どんな高価な物より、深い素敵な思い出でした。
主婦な私は金額に躊躇しましたが、、、
とても大きな思い出になっています。
大きな壁や、辛い衝突の日々を超え、
上の子供たちが高く羽ばたいた今、
ようやく振り返ることができています。
まだ末っ子が残っているので、
この子の笑顔を守りたいと思い、
大好きな地域のみんなと歩めたらと願います。
(東京都移住は、心の問題として難しいなぁ…)
今…離婚危機にある障害児のご夫婦さんたち、
ぜひ、子供のために思い止まり、
男性はいつも少年だから、
適当に手のひらで転がしつつ、
ギブアンドテイク、ならぬ、ギブ&ギブ、にはなりますが
あと5年だけ頑張ろうと思ってみてください。
女性のほうが、子供のために精神が大人なんですよね。
子供を守りたいから、
何かが欲しくても、(時間や物などなんでも)
全て子供優先にして、耐えられる。
永遠の男の子(男性)には無理なんですよ。
だから私は全て夫優先にしています。
最近は多忙な夫、体を大事にして欲しいので、
朝ごはんに手作りスムージーと
野菜のsandwich を作っただけで
「俺のためにいつもありがとう」と喜んでくれて、
帰りにお土産を買ってきてくれたり、
彼への思いやりが、優しさで返ってくる感じです。
会員のみなさんには身バレをしているので、
ここに書ききれないこともたくさんありますが、
障害児の子をめぐり、
言葉の言い争いはどの家庭でもあると思います。
まだ子供が小さな障害児家庭さん、
あなただけではないので、頑張ってくださいね。
幸せは10年後にくるかもしれませんよ
思いやりを忘れないで。
療育センターの指導は間違えているかもよ。
リハビリに追われず、子供とあなたの時間を大切に。
泣いていた、あの時の私に教えたいです。
長文失礼いたしました
さて、また英検対策に移ります〜。
暑い日々、夏休みはへとへとですね。
お母様がた、頑張りましょう!