児童クラブの子どもたちは、
ようやくここでの生活に慣れてきたようです。

おもちゃのお片付けが苦手な子もいます。
本が1冊出しぱっなしになっていました。

みんなに声をかけます。
「この本を読んでた人いますか?」
「読んでないよ」「知らな~い」子どもたちは言います。
「ふ~ん。それじゃ~、この本が本棚からトコトコ
 ここまで歩いてきたのかしら?」
「そんなこと、あるわけないよ~」
「そうだよね。あるわけないよね。誰かが読んだから
 ここにあるんだよね。
 う~ん、困ったな~。
 お片付けができないと、次の遊びが
 できなくなちゃう。どうすればいいか、みんなで考えて」

子どもたちから離れ、考える時間を作りました。

離れて子どもたちのようすを眺めていると
みんなでいろいろ話し合っています。

頃合いをみて、子どもたちのそばへいくと
小1の男の子が声をかけてきました。
「あのね先生、僕が読んでたような気がする」 
「そうか、忘れちゃたんだね。思い出してくれて良かった
 ありがとう。じゃあ、お片付けお願いします」

男の子は怒られると思っていたようです。
ほっとして、ニコニコしながら本を片付けてくれました。

「それじゃ~みんな、大きなおもちゃで遊んでくださ~い」
子どもたちは、わあ~と言いながら
おもちゃで遊びはじめました。
問題を解決して、ほっとしたようです。

団体生活で過ごすためのルールを
みんなで再認識するために、たまに冷静に考える時間を
作ります。子どもたちが少しずつ成長しているのが
わかります。3年生が1年生にわからないことを教えたりして、
助け合い寄り添って、まるで大家族のようです。


昼食の時間になりました。
「いただきます」
「先生?」小1の男の子、T君が声をかけてきました。
いつも食べるのが遅い子です。
「お昼は何時まで?」
「そうね、いま12:10だから、12:40長い針が8のとこまでに
 しようか?30分あれば、ゆっくり食べても
 食べ終えるんじゃない。どうかしら?」
ほかの子も「余裕だよ」「よゆう」と口々に言います。

「そおね。おしゃべりしなければ食べられるかな?」

子どもたちは余裕と言った手前、30分で食べ終えようと
いつもより、シーンと静かに食べていました。
T君も時計を横目で見ながら食べています。

いつもなら、ワイワイおしゃべりしながら食べてるんです。
おかしいくらい静かです。
自主性を持って行動できるような魔法の言葉をかけると
子どもは確実に変わっていきます。

自分で考え行動することが楽しくなっていくように
魔法の言葉をかけてあげましょう。

T君は25分で食べ終えました。
頑張ったねと誉めてあげました。
T君は、うれしそうにうなずきました。

6月18日から給食が始まります。
ライト給食という、軽い昼食のようですが
T君がみんなと同じに食べ終えるよう
時間の配分がうまくできるように、
T君自身も頑張っています。
みんな少しずつ成長しています。

子どもたちが、ずっと元気でいられますように。