秋風が心地よい昼下がり、とある町内の公民館では主婦達が秋祭りの準備に追われている。
厨房には夜店で出すおでんの材料である茹で卵が大量に用意されていた。
無我夢中で殻を剥いていく中、私はある事に気付いた。
卵同士をぶつけて殻にヒビを入れていたのだが、いつまで経っても割れない卵が一つあるのだ。
そうか、シンクの中で『T-1グランプリ』が始まっているのか!【注】T=TAMAGO
…と私の脳内で意味不明な妄想劇場が幕を開けた。
スゴイ!!スゴイぞ!タマキング!(リングネーム)向かうところ敵なし!
何という石頭!コイツを倒せる奴はいないのかー!
とうとうタマキングは頭突きのみで全勝した。
【ヒーローインタビュー】
おめでとうございます!今のお気持ちを一言!
『今まで生きてきた中で一番幸せです!(パクリ)私を産んでくれた母に感謝の気持ちを伝えたい…母さーん!見てる!?俺やったよ!アッ!?ひでぶ!…』
喜びも束の間、タマキングは主婦の手でシンクの角にぶつけられ死んだ…
所詮は卵、人間様には勝てないのだ。彼に敗れた者達同様、身ぐるみ剥がされ鍋に投入された。
T-1グランプリ(完)
鍋の中で踊る卵を眺めつつ、私の脳内では妄想劇場第二部『TMG48』総選挙(爆)が…
タマキングのお母様、見てますか?あなたの息子は顔芸で決勝戦に進みましたよ。きっとセンターになります!あっお母様!泣かないでください!
『コケコッコー!』