あるところにあなたに所持されているお洋服がありました。

あなたはそのお洋服を適度に使い勝手が良いので気に入り、繁く着用しておりました。
しかし、ある日そのお洋服がほつれている事に気付きました。

あなたはほつれた洋服なんてだらしがないのでそのお洋服を捨てました。

そのお洋服は本当はほつれても、破れても、擦り切れても、直しつつ手入れされつつあなたに大事にしてもらいたかったのですがあなたに捨てられました。






あるところにあなたに所持されている鋏がありました。

あなたはその鋏を適度に使い勝手が良いので気に入り、繁く使用しておりました。
しかし、ある日その鋏のネジが緩んでしまっている事に気付きました。

あなたは少し直せばまだ使えるのでその鋏のネジを締め直して引き続き使用しました。

その鋏は本当はあなたにうんざりしていて、あなたの手元をさっさと離れたかったのですが、故障したにも関わらずあなたに使用され続けました。