なまえのない○○ -流・別館- -10ページ目

なまえのない○○ -流・別館-

昔々あるところに名前のない怪物がいました。

怪物は名前がほしくてほしくて

しかたありませんでした。

そこで怪物は旅に出て名前を探すことにしました。

でも世界は広いので、怪物は二つに分かれて

旅に出ました。

一匹は東へ、もう一匹は西へ。。

先日、開院以来 

一番アドレナリンが出た出来事がありました。






診療時間も後半の 夜 19時半過ぎ。


前日に抜歯をした中年男性が

SP(消毒)にいらしていました。


2番目の席に消毒の用意をしており

3番目の席には矯正医が 女子高生の矯正ワイヤー交換を

しておりました。



涼しい夜のゆったりした時間の流れる院内。




BGMは癒し系の音楽を流しているので

眠れるほど心地いい夜。


そのSPの患者様と 

矯正の女子高生が終われば

本日の診療は終了です。



まぁ たいした事ないと思っていました。



Kr.が席に着き、

スタッフに セッティングしてもらっている間

抜歯後の経過を Kr.に質問します。





「いかがでしたか?お痛みはありましたか?」



「はい^^ 全然痛くなかったし、血もすぐ止まりました。」



「それは良かったです^^ 今日は傷口のcheckと

 消毒だけですからね。すぐ終わりますよ。」



「はい。 なんともなくて安心しました^^」








患者様もニコニコです。







「痛み止めの追加もいらないですね?」



「はい。大丈夫です。ありがとうございます。」







よーし。

チャチャッと SPして 矯正でも 見学に行こうかな。





なんつって 







「では、倒しますよー。傷口のcheckしますね。」



「はいー。お願いします。」





椅子の背中を倒している間

Kr.が



「いあー、本当になんともなかったので安心しました。


 もっと大変かと思ったので・・(笑)もっと早く処置してもらってれば


 良かったですー。血も全然出なかったですし。今後も・・・(云々」





なんてご機嫌で 倒れる間 ずーっと

お話していました。





「えぇ」 「そうですかー」 「よかったですね」




なんつって 相づちをうちながら


Kr.が定位置に倒れきるまで 待ちます。





位置についたら

いつも通り、紙エプロンの上に


タオルを置こうとした瞬間    固まりました。



「いあー、ほんとやる前はドキドキして・・(云々」



Kr. は 相変わらずしゃべり続けています。









ここで なんで固まったのか 説明しよう。





患者様の 紙エプロンの上 


顔の下(顎の下) あたりに


普段ここでは見慣れない物がいた。


10~15センチ程の大きさの みどりの あいつ。

めっさ こっち見てる。




ガンミ。


何気に戦闘体制。




手をこう 左右段ちに かっ っと挙げてる。





手 っつーか 「カマ」






うん。 






めっさ やるきマンマンの 「カマキリ」 がおる。




見まごう事なき かまきり。


しかも結構な大人。


しかもやる気マンマン。


しかも患者さん 全く気付いてない。


逆にご機嫌。







どうする。







これね、悩んだ。

これは・・ 悩むよ!




どうやらヤツは 

患者さんのズボン等にくっついて

お外からいらしたご様子。




まぁ やつにしたら

外の暗い中にたのに、急に 明るい部屋の中。



しかも 変なものに乗せられ、急に上が横になって




(;゚Д゚)!!!  




って 感じだろうか。





とにかく、何も知らない この ご機嫌なおじ様に


こんな至近距離に 凶器(カマ)を持ったあいつが


臨戦態勢で 堂々と立っているのを教えてはいけないな と思い、


掴もうかと思った。






でもこれがね こっち見てるんだわ、あいつ。




ほら かまきり持つ時って 背中っつーの?腰の上の細いとこを


指で挟んで持つじゃん。




こっち見てんのね。



このまま手 伸ばしたらさ かかってくるじゃん。




そしたらさ 

確実に患者さんにバレるよね。


しかも下手したら 


患者さんにかかっていく事も考えられる。

(カマキリのやつが テンパッテ)





それは危険 避けたい。



顎の真下に あいつがいるってだけで ちょっと危険なのに(笑)






少し悩んで

(患者さんの止まらないトークに相づちうちながら)


アシストに入ってる衛生士に 目で合図した。




衛生士 気付いてねぇし。



患者さんに気付かれない様に


衛生士に必死のゼスチャー






『おーい おーい かまきり見てーー そっちから取れない?』



『?』 (衛生士 キョトン顔  「先生何してるの?」的 な)



必死のゼスチャーは 続く。




『患者さんの 顎の下(ゼスチャー) みてー。カマキリがおるよー取ってー』 









『!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』 (衛生士 カマちゃんに気付く)








声にならない悲鳴を 顔で表し 


無言で


後ずさっていった。。







やっぱダメかー。





仕方ない、不用意に手を伸ばして 


患者様の顔の下で 危険は冒せない。


一度椅子を起こして カマキリの出方を見よう。




そう思い


椅子を起こした。

(倒しただけで何もしていないのに)





「一度おこしますね。」




うぃーん







これがまた 失敗でした。






もうすっかり忘れてた。昆虫の性質。


日のあたる方へ!上へ!上へ!




より高みへ!命ある限りーーー!





だったね・・・・。





もうね


物凄い勢いで カマちゃん 上にあがっていったよ(´-`)










上。




そうそ。




患者さんの 顔面。



カサカサカサカサ!!!  (カマちゃんも必死)




そりゃぁもう 患者さん


おじさんだけどさ


焦ってた。まじで。




っつーか こっちも焦った(笑




『やっべーーーーー!!!!!』








「あれっ!!!なんだ????何かいる!><」




患者さん 急いで払った。(カマキリを)





ちょいっ (ちょっと優しめ)





ぽりーん。



カマちゃん少し下に 落ちた。







カマちゃん 驚き。


また昆虫の習性が。



カサカサカサカサ!!!!!




即座に(前より素早く) 身の安全を確保する為


カマちゃんは より高みへ!!






高み=患者さんの顔面。





「あっ あっ 」




カサカサカサカサ!!!





患者さんも必死です。


なにせ得体の知れない物に ものごっつしつこく


顔面を カサカサ されているんですから。




再度 払った!(何故かまた 優しめ)



ぽりーん。




カサカサカサカサ!!!!!








それが3・4回続き


ついに患者さんが 勝負に出た!!




「えいっ!」

(ちょっと強めに払う。何故が ややカマ調)




下の方に払われたカマちゃん


ここは危険なんだ と 認識。





ついに 



飛んだ!!






ぱたぱたぱた・・・・(ひゅー)





丁度 矯正女子高生の方ではなく


待合室方向のドアの上の壁に着陸(着壁?)




お ないす。




これでSPできる。矯正軍団には気付かれてない!


極秘任務を衛生士に与え

(極秘任務:ほうきとバケツを渡し、コレに入れて院外へ

 ポイ しなさい。の任務)




何はともあれ 先に消毒終わらせよう!衛生士が取れなければ

後で自分で取りにいけばいい。




なんつって ほっとしながら




「大丈夫ですか?すみません!実は倒した時に気付いたんですが


 丁度 顎の下だったんで、下手にいじると危ないと思って


 起こしてしまいました。逆に危なかったですね;すみません。」




「いあー;僕が連れてきちゃったみたいですね;すみません><」



「いあいあ!とりあえずcheckと消毒しましょうか。」




っつって 椅子を倒し 無事に処置を終え。




「では 大丈夫そうですので、今日はこれで終わりにしますね。」


「はい^^ ありがとうございましたー。」







その間 


衛生士の 逃げ腰の戦い が続いていた




ちょい


(上のほうに陣取っているカマちゃんを ほうきで下に落とそうと つつく)



ぷーーん 


(それを避け カマちゃん右へ移動)




ちょい 


(再度つつく)



ぷーーん 


(カマちゃん 左へ移動)





><






そんなやりとりをしているのも 


横目で見ていた。



SPが終わっても カマちゃんは元気ハツラツ 


院内を飛び


衛生士をなめている。




「捕まえてごらんなさーぃ」 てなもんだ。





連れて来てしまった患者様が、


立って帰る時には


どうしても ゲットし 


外へ放り出したかった。





「大丈夫ですよ^^」


と 笑顔で送りたかった。





患者さんが立って出る前に 


カマちゃんをゲットだぜ!なんて


意気込み勇んで 衛生士から





「かしてみ。」


なんつって 


ほうきとバケツ受け取って




衛生士がやたら ソフトタッチなんで


結構強引に


バケツに落としてやろうと思い



ガッ 


って 下にやった。






これが また・・・




しっぱい(´-`) ぁー。。







いままでの ソフトなタッチではなく


明らかに殺意めいた 強引タッチに


カマちゃん プチパニック!




ぷーーーーーーーーーーーーーーーん

(ぱたぱたぱたぱたぱたぱたぱた・・・・)







いつもより余計に 飛んでおりまーす。






すちゃっ。





着いた先は 


今までカマキリの存在を ひたかくしにしていた 


矯正陣営の壁。






「!!!!!!!!!!!!!!!!!」 (女子高生)




声にならない驚きと 


壁についた 大人のカマちゃんを


即座に指差した!!





その 女子高生の動きで 


ワイヤー交換していた矯正医も


自然と目を壁にやる・・・




「・・・・・」


「いやぁああああああああああああ(2人)」





あ・・ 見つかったー。



矯正医 


即座に椅子を上げ

(一人で逃げない所が 偉い! と思った・笑)


2人で移動(避難)




逃げ足はやいねーー。







「あーーいっちゃった。ごめんー(笑)」




笑いながら 優雅に行ったら


その一部始終を見ていたおじさん


全ての元凶は僕だ・・・って思ったらしく





「すみません>< すみません>< 僕が今取ります!」




なんつって




乙女ジャンプして取ろうとする。

(なんかちょっと 乙女っぽいおじさんなんだよね)





あー おじさんー それじゃ、とどかないよー。




なんて思って、


「大丈夫ですよー^^」




矯正陣営 心の声

『大丈夫じゃねぇよ・・  |ω=) 』





おじさん必死で 結局自分でとって


両手ではさんで 乙女走りで




「外に捨ててきますね!!」




って 

駆けていきました。










ごめんよ。おじさん。


こんな事なら


最初に 取っておけばよかったね(笑)





たくさん失敗してしまいました。







やる気マンマンな あいつは 


今 どこへ ('∞')y─┛~~





あー びっくりした。