「自転車事故の現状と課題 (1) ~都内・練馬区内の自転車事故を考える~ ②」 | 練馬みち研 研究員の部屋

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みち研の研究員が、日頃、みちについて感じていることを綴ります。

(文責 駒井康一郎 蒔田實)

2. 東京都内の自転車事故の現状
 2-1 自転車関与率(交通事故全体に対する割合)の推移 4)

 自転車関与率は、全国が20%前後で推移しているのに対し、都内では概ね36%前後で全国の1.5 倍の高い傾向が続いていている。

 2-2 自転車乗用中の負傷者数と死者数4)


 自転車乗用中の死者の割合は、全国に対して都内は、自転車関与率と同様の約1.5倍となっている。都内の負傷者の割合は、さらに高く、全国のおよそ2倍になっている。

 2-3 自転車関与事故の内訳 (平成24年中) 5)


注)  全国の自転車単独は、自転車対自動車に含まれる
 自転車関与事故のほとんどは対自動車であるが、対自転車と対歩行者との事故を詳しく見てみると、全国では合わせて 5 % 以下であるのに比較して、都内では 11 % 以上と、およそ全国の 2 倍以上になっている。また、都内の対自転車事故、対歩行者事故とも、全国のおよそ 35% にもなっている。

 2-4 都内の自転車関与事故と事故の場所 (平成24年中) 5)

 対自動車事故は、 6 割以上が交差点で起きており、交差点付近を含めるとおよそ 四分の三になっている。これに対して、対歩行者と自転車単独事は、半数以上が単路で起きており、際立った違いがみられる。

 2-5 練馬区内の自転車関与事故件数 と3カ年の推移 ( 都内全域との比較 ) 5)
  a. 練馬区内


  b. 都内全域


 総件数、自転車関与件数とも、練馬区内は都内全域のおよそ 4~5% であるが、自転車関与率は都内全域よりもさらに高くなっている。また、平成 22 年以降、事故総件数、自転車関与件数がかなりの減少傾向を示している。