今日は私の誕生日
そして母の「母になった記念日」
母との同居。
毎日が辛い。
老いるということ、衰えるということを
目の当たりにする辛さ。
あんなに頭の回転が速かった母が
あんなに眼光が鋭く、なんでもお見通しみたいだった母が
老いて、デリカシーが擦り減ってゆくのを見るのが辛い
そして何より、尚も細々したことにいちいち口出しされるのが
ものすごく腹立たしい。
もっと優しくしてあげようと、
ひとりになると反省するけれど
顔を見るとやっぱり いろんな感情が煮えたぎってくる
ごめんね おかあさん。
もっと優しい娘だったらよかったのに
旦那が仕事帰りに買ってきてくれた誕生日ケーキとワイン
夕飯の準備中なのに、ケーキを食べる準備を始める母。
ケーキは食後に食べるんやでって
もっと優しく言えばよかった。
夕食が始まり、ワイングラスがセッティングされているのに
気にせず大皿料理に手を伸ばして、グラスを倒しそうになる。
「危ない！グラスがあるの見えてる？？倒したら割れるやんか」
もっと他の言い方をすればよかったね。
旦那がそれぞれのグラスにワインを注ぎ終えるのを待てずに
先に食べ始める母。これはもうこの10年くらいずっと同じ。
仕方なく、主人と娘と３人で乾杯。
それを見て、自分だけ乾杯に入れてもらえないと拗ねる母。
嫌味の一言がつい口をつく。
ごめんねお母さん。
せっかく産んでくれたのに。
今日はお母さんの お母さんになった記念日でもあるのに。
ごめんね。