ヒマラヤ山脈の不思議:韓国研究奮闘記
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ネパール調査にラム酒は欠かせない

11月は、ネパールのヒマラヤ調査のベストシーズンの一つだ。

調査では、背中に荷物を背負いながら、ヒマラヤを大体5500mぐらいまで歩いて登らないといけない。だから、荷物の中身も必要最小限のものに限って、余計なものはできるだけ持っていかないようにする。

調査中は、ガイドとポーターを雇って、テントに泊まる。調査が進むにつれて、採取する岩石の数も増えて、荷物は重くなっていくので、ガイドとポーターを雇っても、持参できる嗜好品はかなり限られる。

そうはいっても、嗜好品がないと、どんどんストレスがたまっていくし、メンタル的にもあまりよくない。この嗜好品のチョイスは、意外に重要なのだ。

僕は、ヒマラヤ調査のときには、嗜好品としてラム酒を持って行くことにしている。ネパールには、ククリラムというラム酒があって、国際ラムフェスティバルで金賞を受賞するくらい、結構美味しい。香りもよく飲みやすい味で、ほんのり甘い。一日の調査が終わった後に、小さなコップ一杯分のククリラムを飲むと、疲れが一気に取れる。夜もぐっすり眠れるし、一石二鳥だ。

そんなわけで、ラム酒は、ネパールのヒマラヤ調査の時には欠かせないものの一つになってる。


まっさん効果で、日本はウィスキーブームのようだ。ウイスキーも美味しいけど、ラム酒もたまにはいかが。

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韓国にも昔は高い山はあったのか?

春から秋にかけて、カラフルな服装にまとった人達の団体が、山登りを楽しんでいる姿を、韓国ではよく見かける。

韓国で、一番高い山は、済州島の漢拏山(ハンラサン)で1950m。日本の富士山と比べても、かなり低い。ソウルの近くの山々は、1000m以下のの山がほとんどで、韓国本土で1000mを超える山は、とても珍しい。

韓国地質で、面白いことの一つは、ヒマラヤ山脈に見られるような岩石(高度の変成岩など)が標高の低い地域にたくさん見られることだ。通常、高温の変成岩は、地下深くでできて、それらが上昇するときに、高い山を作る。韓国の変成岩の年代を測ってみると、2.5-2.3億年前ぐらいのものが多い。だから、2.5-2.3億年前には、韓国にもヒマラヤ山脈のような巨大な山があった可能性が大きい。その後に、侵食によって、山の大部分は取り除かれてしまって、現在はその残骸しか残っていない。

ヒマラヤ山脈は、現在、地上で最も高い山。ヒマラヤができた過程を知ることは、過去の地球の歴史を知る上でとても重要だ。昔にできた山は、長い地球の歴史のなかで、その情報の多くを失っているけど、ヒマラヤ山脈には、まだまだその記録が残されている可能性が高い。

そんなわけで、地道な研究を、今日も続けるのである。

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ガーネットからヒマラヤ山脈のなりたちをたどる

こんにちは。投稿、久しぶりだなあ。あと1ヶ月半もすれば、今年も終わりとは、なんて月日は早いのか(ノ_・。)

全州にきてからは、韓国の地質を主に研究してるけど、時間があるときは、ヒマラヤ山脈の研究も続けている。今、興味を思っているテーマは、ヒマラヤ山脈の岩石のガーネットがいつできたのか?ということ。

ヒマラヤ山脈ができたのは、約5000万年前のインドーアジア大陸衝突が主な原因だけど、具体的にどうやってできたのかは現在も議論中だ。断層によって、硬い地層が積み重なってできたと考える人や、山の下では岩石が溶けるくらい熱くて、それらの比較的軟らかい地層が、山脈の頂上付近にどろどろって貫入すると考える人もいる。

ガーネットは、山ができる運動が活発だった時に、地下深くでできた代表的な鉱物の1つで、過去の情報を記録してる。だから、ガーネットがいつできたのかわかれば、ヒマラヤ山脈のなりたちをたどるヒントになる。1月の誕生石は、貴重なタイムカプセルなのだ。

そんなわけで去年に、ボストン大学の研究者と協力して、ガーネットの同位体測定して、いい年代結果を得たんだけど、、、

ガーン、・°・(ノД`)・°・追加実験のための、お金が足りない。海外にきて思い知らされたのは、日本の研究費のほとんどは、海外の大学に所属していると応募できないという事実。。。

しかも、この円安ドル高のダブルショック!!

そんなときに、思いついたのがクラウドファンディング。そしたら、研究費獲得専用の「academist(アカデミスト)」というサイトを見つけたので、とりあえずあまり深く考えずにトライ中。

「ヒマラヤ山脈はいつどのように形成されたのか?」

うーん、まあでも、支援を得るというのは、ほんとに大変なことだなと思うわ。
とりあえず、目下の論文執筆で、手一杯の最近なり。
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