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NEO技術士事務所

NEO Professional Engineer Office

NEO技術士事務所 所長の小平宗男(こだいらむねお)です。

コンサルタント等のご依頼内容については、すべて非公開としております。
このサイトでは自分の備忘録を兼ねてトピックスの紹介しています。

日立那珂港に隣接した日立建機の臨港工場を見学しました。

工場の東側には湾岸道路が通っています。
通常の道路で重量物を搬送する場合、積載重量30tが上限で、しかも夜しか通行できないけど、この湾岸道路は一般車は乗り入れできず、最大積載重量60tまでOKで、夜間はその規制も亡くなるそうです。

夜間、国道を、前後に青色パトランプの車を配備して、大型重機を搬送するところを、ときどき見かけます。
通行の邪魔になるから、気を利かして夜に搬送しているんだと思っていましたが、どうやら規制があったようです。

臨港工場は、南北1.1km、東西165mの細長い敷地の工場です。
2011年3月11日の東日本大地震の津波で、低くなっている東西の通路部分が1m30cmほど浸水したとのことで、「ここまで水がきました」の青い線が門の内側に描かれていました。
建家は浸水を免れたそうです。

写真はすべて、日立建機のWEB Siteあるいは見学でいただいカタログから拝借。

ちょうど超大型ショベルEX8000の点検作業が行われていました。
見た事もないスケールの「超」大型でした。
高さ9.9m、重さ800t、1900PSのエンジンを2台搭載。
燃料は重油で、1万4000L(ドラム缶70本分)のタンクを搭載。
これを1日で使い切ってしまう。




EX8000は日立建機最大のモンスターマシンで、これまでに17台が製造が製造されていて、現在18台目が検査試験中で、19台目が組み立て中でした。

組み立てて稼働試験をするものの、そのままでは運べないので、3つに分解して運んで、現地でもう一回組み立てるそうです。


17台は、カナダ、アメリカ、オーストラリア、モザンビークの鉱山で稼働中で、18台目はオーストラリアに出荷される。これまでの機種はバスケット部がローディングタイプ(押してすくう)で、本機はバックホータイプ(引いてすくう)の1号機。

ショベル1台とリジッドダンプ4~5台がセットで注文される。
ショベルは通常24時間稼働なので、掘り出した石炭を運ぶダンプがこれくらい必要だそうです。

←これがリジッドダンプ


24時間稼働のため運転席の後ろには、ユーティリティスペースがあって、電子レンジや冷蔵庫を置けるそうです。すごいです。でも、トイレはないそうです。

この他、たくさんの大型重機が出荷待ちでしたが、フェスティバルの展示用に地雷処理機が置いてありました。



処理するというから「爆発物処理班が信管を慎重に取り除いて・・・」みたいなのを想像していましたが、そうではなかったです。
アーム先端のロータリーカッターで地雷を爆破させて無害化するようです。
日立建機製の重機は全部オレンジ色に塗装されますが、国連に納める重機は白色に日の丸印だそうです。

帰り際に、お世話をしてくれた女子社員の方に、ちょっと気になっていた事を質問しました。
Q:「ショベル」は「シャベル」とは違う、別物なんですか?
A:え~・・・
どうも、英語のshovelをカタカナでどう表記するかだけの話のようです。

工場見学で使った帽子は記念に持ち帰りできました。

 ←かぶる機会はちょっとなさそう