工場の東側には湾岸道路が通っています。
通常の道路で重量物を搬送する場合、積載重量30tが上限で、しかも夜しか通行できないけど、この湾岸道路は一般車は乗り入れできず、最大積載重量60tまでOKで、夜間はその規制も亡くなるそうです。
夜間、国道を、前後に青色パトランプの車を配備して、大型重機を搬送するところを、ときどき見かけます。
通行の邪魔になるから、気を利かして夜に搬送しているんだと思っていましたが、どうやら規制があったようです。
臨港工場は、南北1.1km、東西165mの細長い敷地の工場です。
2011年3月11日の東日本大地震の津波で、低くなっている東西の通路部分が1m30cmほど浸水したとのことで、「ここまで水がきました」の青い線が門の内側に描かれていました。
建家は浸水を免れたそうです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20121111/18/neopinn/25/40/p/t02200133_0800048512281069980.png?caw=800)
写真はすべて、日立建機のWEB Siteあるいは見学でいただいカタログから拝借。
ちょうど超大型ショベルEX8000の点検作業が行われていました。
見た事もないスケールの「超」大型でした。
高さ9.9m、重さ800t、1900PSのエンジンを2台搭載。
燃料は重油で、1万4000L(ドラム缶70本分)のタンクを搭載。
これを1日で使い切ってしまう。
EX8000は日立建機最大のモンスターマシンで、これまでに17台が製造が製造されていて、現在18台目が検査試験中で、19台目が組み立て中でした。
17台は、カナダ、アメリカ、オーストラリア、モザンビークの鉱山で稼働中で、18台目はオーストラリアに出荷される。これまでの機種はバスケット部がローディングタイプ(押してすくう)で、本機はバックホータイプ(引いてすくう)の1号機。
ショベル1台とリジッドダンプ4~5台がセットで注文される。
ショベルは通常24時間稼働なので、掘り出した石炭を運ぶダンプがこれくらい必要だそうです。
24時間稼働のため運転席の後ろには、ユーティリティスペースがあって、電子レンジや冷蔵庫を置けるそうです。すごいです。でも、トイレはないそうです。
この他、たくさんの大型重機が出荷待ちでしたが、フェスティバルの展示用に地雷処理機が置いてありました。
処理するというから「爆発物処理班が信管を慎重に取り除いて・・・」みたいなのを想像していましたが、そうではなかったです。
アーム先端のロータリーカッターで地雷を爆破させて無害化するようです。
日立建機製の重機は全部オレンジ色に塗装されますが、国連に納める重機は白色に日の丸印だそうです。
帰り際に、お世話をしてくれた女子社員の方に、ちょっと気になっていた事を質問しました。
Q:「ショベル」は「シャベル」とは違う、別物なんですか?
A:え~・・・
どうも、英語のshovelをカタカナでどう表記するかだけの話のようです。
工場見学で使った帽子は記念に持ち帰りできました。