例年より暖かいとはいえ2月。
寒さで億劫になりつつ水換えを続けています。
さて最近の水草水槽の様子。
第1水草水槽
立ち上げから11年が経過。
何度かソイルは入れ替えていますがここ数年はたまに底床の泥を吸い出す程度。
最近はトリゲモ・フラスコモ類の維持に特化しているため肥料分は抜けきってます。
時々スブタの根元に施肥するくらいですね。
第2水草水槽
第1水槽よりやや肥料分を増やした水槽。
水田雑草メインでやろうかと思いましたが途中でタヌキモ路線へ脱線し
「水田雑草は枯れない程度に育つ」
「タヌキモ類はそこそこ育つ」
というバランスで維持しています。
苔取りは低pHに適応し代を重ねたアルジーライムシュリンプを使用
pH6くらいなら大丈夫です。
採集してきたシナヌマエビや購入したヤマトヌマエビでは1日でアウトな環境です。
両水槽の水草を見ていきましょう。
アゼナ
水田雑草としては普通の部類ですが葉の質感が個人的に好みで維持しています。
本来は抽水状態が好きな植物なので水没状態では雑な扱いをすると溶けてしまいます。
クログワイ
野生下では草丈50㎝を超える抽水植物。
クログワイは発芽初期に細い水中葉を展開するため苗の状態で固定しました。
草丈2㎝の理想的な前景草が誕生。
例えるなら「荒ぶらないショートヘアーグラス」
増殖スピードが非常に遅いので今後に期待です。
馴化2年目の株。
下手にいじると頂芽が縮れて成長が止まるため基本は放置。
中後景で安定して楽しみたい水草ではあるもののまだ課題が多いですね。
日本産ナヤスの中では扱いやすい部類です。
既に5年くらいは維持しており他産地のトリゲモ類との細胞や形態比較用に使っています。
年中加温し続けているせいか種子を作らなくなりました。
タヌキモとヤチコタヌキモ
手前がヤチコタヌキモで奥がタヌキモ
どちらも雑種由来のタヌキモ類です。
タヌキモ類は基本浮かせて栽培がセオリーですがタヌキモ、コタヌキモ、ヤチコタヌキモに関しては植えても問題なく成長しました。
まあ個体群によるところもあるので全てに当てはまるとは言えませんね。
エゾヒルムシロ
繊細で薄い葉を展開する美しい水草。
広葉性ヒルムシロ属の水中葉は通常分枝せずに水面到達し浮葉を形成しますがこれは水中で分枝を繰り返し浮葉をあまり形成しない特徴を持っています。
後景中層にボリュームを持たせつつ水面の光を遮らないという理想的な水草です。
ただ古い水と高水温を嫌うので手を抜くとすぐ溶けます。
個体群や交雑により様々な形態があり画像の個体は1表現に過ぎません。
栽培難易度は住んでいる地域の水質に左右されるようで全く育たない場合もあれば上手く育つ場合もあります。
ミリオフィラムは硬度が必要と言われますが馴らせば育つようです。
pH6 KHGH1-3でこの状態。
生かすだけなら可能な一方、肥料喰いで頂芽が消えやすく長期間美しく保つのが難しい水草ですね。
後半へ続く。