最近、野草ネタばかりなのでバランスをとるべくお魚ネタを書きます。


だって、早春は生物反応が……草しかない。


冬は特にやることがなく、熱帯魚やってました。


そのレポートを一つ。


リコリスグラミー(学名 パロスフロメヌス sp.)




この魚、実際は色々な種類がいるらしいのですが、大抵は「リコリスグラミー」の名で大雑把に売られています。

だから、これは何リコリスだ? という突っ込みは受け付けません。分からんので(爆)


とりあえず、前々からお気に入りの魚なので飼っています。


冷凍赤虫やってりゃ1年以上生きます。

でもそれでは飽き足らないのが私、参謀長ですw


繁殖させてライフサイクルを見届けてみることにしました。



飼育環境は以下の通り。


(水槽) 25cmキューブ


(照明) 一日8時間点灯


(濾過) 外掛式フィルター テ●ラ AT-20


(底床) ソイル ア●●●ア


(水草) 水槽内にジャングル状態


(水替え) 週一で2分の一


(餌) 一日一回 冷凍赤虫と冷凍ミジンコ少々


(生体) リコリスグラミー 3匹 コリドラス・ハステータス 5匹



リコリスはオス2、メス1のトリオ飼育です。なぜかは後述を参照。


オス





メス




調べると、リコリスはオーバーハングした物の下に泡巣をつくり、そこに卵をくっつけてオスが子育てするとあります。


オーバーハングか。とりあえずこういう Γ 形の物を用意すればいいわけです。

泡が天井部分に溜まればいいと。

マニアはココナッツシェルターを使うようですが、そんなでかいもん入らんので、タコツボにしました(笑)


ペットショップでタコツボ買ってきて投入。

そのまま飼育を続けます。


そして数週間後・・・



産んだ、かな?




オスが婚姻色バリバリの状態でタコツボの中に一日中陣取っています。

近づく者はすべて追い払います。


しかし、いかんせん水草が邪魔でよく分からん。


放っておけば稚魚が浮上するだろうと様子を見ることに……でも1週間以上経っても変化無し。

しまいにオスもいなくなりました。


このようなことが何度か続いたため、何かがおかしいと思い、消灯後に水槽を覗いてみると、夜の間に同居のコリが卵を食ってる模様Σ(゚д゚;)


こらあかんわと思いましたが、なにせジャングルなので今更コリドラスだけを取り出すのも難しい。


というわけで、卵を回収し、人工的に育ててみることにしました。


オスがタコツボ内に引きこもり状態になったところで、観察φ(.. )


天井からこぼれ落ちた卵を口で拾ってはせっせと戻している姿が確認できたので、回収です。


ごめんよ、お父ちゃん。


卵 20個くらいありました。




酸素の出る石1個入れて様子をみます。


そして2日後。


誕生です!


 


5ミリあるかないかくらいかな。。。


孵化率80%くらいでした。


通常はこの姿で天井の泡巣にぶら下がっているのですが、今は横倒し。

 

このまま育つのか? 死ぬのか? と不安になりました。 


が、


生後3日

 


 

 

死ぬ気配もなく卵黄を吸収。



生後6日

 


 

 

泳ぎ始めました。

 


 

 

正面

 


 


 

 


 

 

特に泡巣はいらんかったというオチ(゜д゜;)

 


その上、卵黄吸収まで6日かかって体を作ったので、最初からブラインシュリンプの使用が可能。

 


プラケースにて1日1回ブラインを与えて育てます。

 


生後17日目 体長1cm

 


 

 


 

 


 

 

この頃になると、親と同じ体型になり、模様も出てきます。

 

と同時に、アナバス特有の「他の種には弱いが、同種にはきつく当たる」習性が出始めます。

 

いわゆる喧嘩。その割りに覗き込むと猛ダッシュで物陰に隠れるという。。。


途中、バタバタと死ぬ現象が一度ありました。

 

給餌回数を1日2回に増やすと収まったので、少し大きくなったら餌の回数を増やす必要があるようです。


その後、成長がぱたりと止まったので親水槽に戻してみました。

 

すると、案の定すぐに隠れて行方不明に。。。


数ヵ月後。消えたと思っていたらひょっこり出てきたので、撮影しました。



生後5ヶ月 体長2cm

 


 


既に販売サイズです。


ついでに親子ショット。


親父と息子の図


 

最終生存率は2割程度でした。

 

最後は放置飼育でしたので、稚魚専用水槽で手厚く育てれば、もっと数は取れるかと思います。



(最後にリコリスグラミーについて)


はじめに言っておきます。

 

図鑑やネット上の見るも美しいリコリスの写真は「やらせ」です。

 

出回っている色の出たリコリスの写真をよ~く見てください。写真の端っこに他の個体のヒレの一部が写っていたり、背後に薄い色の個体がピンボケ気味に泳いでいたりします。

 

ベタもそうですが、リコリスは「一番強いオスが他のオスを威嚇する数秒間だけ」最高の色になるのです。

 

図鑑の写真に感動して買ったはいいものの、1匹飼いすると最後まで縦縞の地味な魚で終わる可能性大。

 

色出しがめんどくさいならリコリスよりピグミーグラミー買った方が安くて最初から綺麗という……。


最高の色を出しつつ繁殖を狙うには、「一番強いオス1、弱いオス1、メス1」で飼う必要があります。

 

つまり、メスに性的アピールしつつ他のオスを牽制する状態を作るわけです。

 

別にブラックウォーターで落ち葉やココナッツシェル入れなくても飼えます。

 

ソイル敷いて単独飼育して、水草ジャングル状態にしておけば勝手に産みます。生まれても隔離せんとすぐ消えるけどw


どのみち婚姻色見ようと水槽の前で頑張っていても、ビビッて出てきませんけどね(爆)


そういう魚でもよければどうぞ。





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