こちらの話からの続きになります
台湾・高雄小港空港で入国を完了した時には既に日付が変わる直前

ホテルに電話(これが意外と面倒、というかハードルが高い)して送迎車を頼んだのだが・・・何故か行き違いが生じて、待ちぼうけ
前後の便で到着した人々は消え、寂しくなり始めたことにようやくピックアップと合流
とりあえず部屋に入って就寝

まあ台湾の安いビジネスホテルなのだが、それなりにリノベーションはされていて快適だが・・・
空港近くで、送迎サービス付きと言うことで、ちょっとお値段が強気なのは否定出来ないだろう
但し予想外だったのは、宿泊者全員に朝食が無料サービスだったこと

もちろん半製品なども活用しているのだろうが、厨房で野菜などを調理している様子が見え、それなりに手作りな感じで、なかなか悪くない内容
そして朝食時に空港までの送迎をお願いしたのだが、既に予約で埋まっており、ちょうど良い時間帯の便が無く、仕方なく歩いて行くことにしていたのだが・・・
チェックアウトの際に、このやり取りを覚えていてくれて「メトロの小港駅までなら序でがあるけど」と言うことで、便乗で小港駅(小港国際空港とはメトロで1駅の別の駅)まで送り届けて貰えることに

そしてメトロで十数分の高雄駅まで移動
地下から脱出すると、見慣れない光景が広がっており・・・

以前は地上に昭和の国鉄のターミナル駅のような駅だったのだが、最近台湾鉄道の駅も完全に地下化され、空いた地上~地下一階は写真のような広々とした空間が設けられていたのである
※2011年に旧駅舎時代の高雄駅を利用した時の様子はこちら
あまりの変貌ぶりに困惑しつつも周囲を見渡すと、何だか見覚えのあるような建物が見えてくるので、ちょっと覗きに行ってみることに

しかし、エスカレーターで地上に昇ると、予想通り目の前に旧旧高雄駅舎(日本統治時代の建造物)が建っていたのだが・・・

駅舎としての役割を終えた後も、観光案内所や駅の歴史を展示する施設として活用されていた筈の建物が無残にぶった切られ、無残な姿を晒しているのである


風雨にまともに晒されているような状況なのだが、とりあえず内部は無事そう(但し人が入らないようにバリケードこそ設けられているモノの、上部は吹きっさらし)

ちなみに2011年当時の内部(当時は展示施設として使用)はこんな感じ

そしてとりあえず正面へ廻ってみると、多少荒れてはいるものの、当時の優雅な意匠をこらした立派な姿は一応健在




で、荒れては居るように見えるのだが、後刻訪問する展示室の情報によると、この旧駅舎、元々A地点にあったものが、2002年に駅としての役割を終えてB地点に曳家されて展示施設等として使用され(この過去のブログなどで訪れていたのはこの時期)、更にコロナ禍で台湾(というか海外旅行)から遠ざかっていた2021年に更に現在のC地点へと曳家されてきた・・・というのが現状らしい

もちろん、わざわざ曳家して移動させ、しかも高雄のメインストリートとも言える中山路の正面に位置する一等地に鎮座していると言うことは、当然今後の保存・活用が前提となっている様子
どうやら保存・活用を決めて曳家などある程度工程が進んだところで、作業が一時中断しているようで・・・
まあ、台湾のこの手の歴史建造物の保存・活用のあるあるで、年単位というか下手をすれば10年近くプロジェクトが遅れるケースも多々見ているので・・・でも最終的には何だかんだ言ってきちんと完成するので、まあ気長に見守っていて大丈夫だろう
(ただ色々むき出しなので、もう少しシートで保護するとか何とかしても良いような気もするが・・・)
こうして旧駅舎の状況を確認(?)した後は、新駅舎を覆う巨大な屋根の上へ昇ってみることに
屋根の上は巨大な庭園兼遊歩道になっており、駅だけでなく地下化された線路跡の上にもこの庭園が伸びている様子

後ほど訪れる展示室に置かれていた模型でみるとこんな感じ

そして先に展示物を見せてしまっていたのだが、駅構内に3月末までの期間限定ながらこの駅舎改築プロジェクトに関する展示室が設けられている

そうこうしているうちに列車の出発時間が迫ってきたので、券売機でネットから予約しておいた指定席チケットをピックアップして地下ホームへと降りていく

地下駅で正面からの画像が撮影できなかったので、下車駅で後ろから撮影した画像など

「新・自強号」あるいは「自強(3000)」などと呼ばれる最新鋭の特急で、日本(日立)製で2021年から導入された列車
ここ最近の台湾鉄道の特急列車は日本製の車両が相次いで導入されており、2007年導入の「太魯閣号(1000)」、2016年導入の「普悠瑪号(2000)」に次ぐ第三弾の車両である
車内はこんな感じ

よく言えばモノトーンの落ち着いた雰囲気なのだが、何せ昭和の北海道仕様車並に窓が小さく、プラスチッキーなパネルが占める面積が大きいこともあってか、申し訳ないのだが悪く言って安っぽい感じ
シートもシンプルな感じなのだが、普悠瑪号が大型のヘッドレストのお陰で私のようなデブには不適なシートになっていたのに対し、こういった問題もなくシンプルイズベストな感じ

※鉄道路線などは概略で記載しており、ルートを正しくトレースしたものではありません
ここ10年ほどで、台湾の鉄道の近代化が一気に進み、ここ潮州駅も近代的な高架駅となっている
そして新自強号を見送った後、何だか派手な列車が到着


実はこの列車、以前に乗車したこともある(※ごめんなさいリンクはお友達限定です)観光号という旅行会社チャーターの台湾一周列車
以前はこんな痛列車として有名だったのだが、いつの間にかサンリオ仕様に変更されている様子

※2016年に撮影した画像
で、観光列車を見送っている間に、私が乗車予定の莒光号の入れ替え作業が行われており

電気機関車牽引による貨物車まで付いた立派な客車急行が仕立てられている





2011年に利用した際は、まだ高雄(正確には枋寮)と台東を結ぶ南廻線は電化されて居らず、ディーゼル機関車が牽引する普快車という冷房も無い旧型の味のある列車が走っていたのだが・・・
電化完成後の普通列車は味気ないステンレスむき出しの最新鋭通勤電車に置き換えられたのだが、鈍足な客車急行よりも最新鋭の通勤電車のほうが加速を要求される山岳路線には適していたようで、急行と普通で所要時間が逆転してしまうこととなる
結局、従来の急行がになっていた都市間の速達輸送は最新鋭の通勤電車による「区間快車」に置き換えられ、代わりに客車急行が秘境駅だらけの線内で各駅に停車するという逆転の運用が行われている有様
そんな訳で、この各駅停車の急行列車で台湾最南端の駅である枋山駅へと向かう事になった次第
※なお余談だが、かつて走っていた客車鈍行は定期列車としての運行は廃止されたものの、「藍皮解憂号」の名で旅行会社の貸切による観光列車として健在だが、かつてのような最安運賃(昔の台湾鉄道冷房無しだと普通列車より更に安い運賃が設定されていた)ではなく、レトロさを味わう高価な列車に出世してしまった様子・・・
で、しばらくするとドアが開き乗車開始


コロナ禍を経てか、かつて存在した給水器や紙コップのサービスは廃止されている


そして日本の国鉄特急を思い出させるような車内




なお乗客は各車両に2~3人といったところ
そして潮州駅を出発したものの、急行という名の各駅停車は常にあちこちで待避停車を行うダイヤとなっている




そして再び南下し始めると

海が段々近づいてきて

最後は海沿いを走行

そして南廻線は海沿いから離れ長いトンネルで一気に東海岸を目指すのだが・・・

そして海沿いの集落から少し離れた高台にある枋山駅で下車

山越えに向かう列車を見送り

誰も居ない無人駅に一人残される

無人駅ではあるのだが、ICカード対応の簡易改札機は完備(台湾鉄道は全線IC対応)


但し、後から写真を見ていて気がついたのだが・・・実はこの簡易改札機にはQRリーダーも装備されており、QRコードはスキャンしておくのが正解だったのだろう
そして駅舎脇の通路を通って外へ出るのだが、脇に中華風の丸窓のある空間があるので覗いてみると・・・

有人駅だった当時の待合室がそのまま綺麗に残っている

そして駅舎外観

まあこの南廻線自体、1992年開業とまあ新しい路線なので、特にレトロという訳でも無く、日本風に例えるなら昭和の末期、バブル直前に建てられた駅舎といった雰囲気
と、こんな感じで台湾最南端の駅を眺めていたのだが・・・
ここでトンでもない事態が発覚
この後、駅から1.5km程離れた枋山の集落にあるバス停まで歩き、列車到着の49分後に出発するバスで更に南を目指す事にしていたのだが・・・
実はこのバス、高雄と潮州の中間にある屛東が始発で、そこから2時間弱を掛けてここ枋山に到達、更に南下を続けていくというバス
そしてこのバスのリアルタイムの運行情報もスマホで確認できるのだが・・・どうやら定刻まで発車を待つという感覚は無いらしく、道路さえ空いていればどんどん早発している様子
で、本来2時間弱かけてここ枋山まで来るはずが、既に途中バス停を30分ほど早発して気持ちよく走行している様子
しかしそうなると、本来1.5キロの徒歩移動を含めて49分だった持ち時間がわずか19分に短縮されているという事でもあるのである
そうなってくると、ハッキリ言って駅舎など観察している時間など無く、スタスタと歩いてバス停を目指さなくては行けなかったのである
そこで本来の予定では向かうはずだった枋山のバス停(近くにコンビニもありトイレも利用可能)ではなく、駅から最短距離にある達信バス停にターゲットを変更することに(これで1.5kmの道のりが1.2kmに短縮される筈である)
そして取るものも取り敢えず、マンゴー畑の中の道を小走りに急ぎ


その様子が不審だったのだが、マンゴー畑の番犬に吠えられても無視してひたすら小走りに歩き続け、車のドライバーにクラクションを鳴らされるような距離感で国道を渡り(まあ日本よりも車優先感の強い国なので、日本ならクラクションを鳴らされるような距離感では無かったのだが)
汗だくになって何とか定刻の34分前(!)に達信バス停まで到達するも・・・

バスはその間に更にスピードを上げて早発の度合いを増しており、結局予定のバスには乗れず
小走りで1.2kmも移動してきた疲れで息も上がっており、しばらく呆然として動けず

それを目当てにスケジュールを組んでいた訳でも無いので、只の「撮り線路」

駅からとにかくマンゴー畑の中を走ってきたのだが、やはりここ枋山はマンゴーの名産地のようで、マンゴーのオブジェやマンゴー直売店などが国道沿いに並んでいる
とりあえず枋山のバス停まで来て、書かれているバス系統の運行情報を片っ端から検索

すると、何と本来乗車予定だったバスの次のバスが55分の早発で数個前のバス停を走行中で・・・

結局、本来のバスの次のバスに、本来のバスよりも早い時間に乗車するという事態に
そしてバスはカモメ岩、ゴリラ岩などの奇岩を眺めながら台湾西海岸を南下


そして何だかんだ言いながら、早発のお陰で予定よりも少し早く次の目的地に到着しそうなのだが・・・
