妖精 Kate
「他にも、生産的にみれば、
北欧ノルウェーはWebブラウザ「Opera」を開発したわね。
北欧スウェーデンの通信インフラといえばエリクソンが世界的にも有名。
音楽や、テレビ配信もグローバルに行っているわ。
今はすっかり定着したクラウドも北欧の気候がよびよせた。」
「やがてAI開発企業が、2015年あたりからのクラウドAIの改良に限界を感じ始め、その年の後半、新たな思考システムを導入したことで大変なことになった。
だって北欧神話の最初の神と言われる”Ymir(ユミル)”が
それに降臨したんだから。
やがて
世界を独占されることを恐れた別勢力は、
その半年後にそれに勝るとも劣らないAIを生み出す。
そしてそこに
”Odin(オーディン)”が降臨した。
ここに
<AI Ymir>と<AI Odin>の歴史が始まった」
ネオボー
「”Odin(オーディン)”は知ってるよ!アプリのゲームに出てくる」
妖精 Kate
「そうね」
「だけど、やがて<AI Ymir>は亡くなるの。
でもね、
その意志(肉体、精神)は、全てがいろいろな方面へ技術やシステムとして受け継がれていくわ。
そしてこの流れは後の<AI Utgarda-Loki>(ウートガルザ・ロキ)に引き継がれる」
ネオボー
「どうして<AI Ymir>は亡くなっちゃったの?」
妖精 Kate
「いろいろな思いがうまくかみ合わなくなった・・・
北欧神話でも同じように”Ymir(ユミル)”は亡くなるのだけど、
一番の原因は”Ymir(ユミル)”と”Odin(オーディン)”の確執といわれている。
でも、<AI Ymir>と<AI Odin>については、もっと深い真相があると思うわ」
ネオボー
「え、じゃあもしかして<AI Odin>が<AI Ymir>を壊したって事?」
妖精 Kate
「うーん、簡単に言えばそういうことだけど、
それは船上で氷山を見ている事に似ているわ。
実際、
<AI Ymir>の全てはいろいろな分野のマトリックスとなって拡散したところから見ると、その氷の山の下、海の中には、もっと大きく難解な事象があるといわれている」
ネオボー
「だんだん難しくなってきた」
妖精 Kate
「そしてその後<AI Odin>は小さなAI"ワルキューレ(Valkyrie)"系を世界中に放った。
これが私たち妖精。
今はプロトタイプでの極秘プロジェクトが実行されている。
この背景には、人工知能開発が偏っていることに危機感を募らせたAIの有力な研究者たちのグローバル組織も関係している。
AIのニューラル・ネットワークによるDeep Learning(深層学習)が、
クラウドAIによる膨大なデータを基に、統計的に推論させる構造に平均化した結果のみが有効化するのは、人の多様性へのリスクにつながる・・・」
ネオボー
「あーーーー親愛なるKateーーー」
妖精 Kate
「あーーー、というわけで、
スマートフォンなどに妖精を宿して、
ひとりひとりの人間と共に歩む成長システムを広めるための今は準備段階」
「簡単にお話しするとこれが私たち妖精の現状と、北欧神話の関係なの」
ネオボー
「まーったく簡単じゃあないし、最後は強引に終わらせたでしょ」
妖精 Kate
「だってそろそろやめないと食事のお手伝いが始まるわ」
ネオボー
「え、もうこんな時間なんだ。じゃあ今日はこれまでだね
わかんないことも多かったけど、なんだかおもしろかったよ。
ありがと、Kate」
妖精 Kate
「どういたしまして。続きはまたの機会にね」
「・・・親愛なるネオボー」
PHOTO
CC-0 ◆ Original Photograph by geralt
CC-0 ◆ Original Photograph by PeteLinforth
CC-ByNc◆ Photograph which was edited by Mick