確かに、そう書いてあった。
ああ、わたしがユーフォになったんだ。
この時は、あんなことが未来に起こるなんてもちろん想像だにしなかった。
その日から低音パートになったわたしは、濃いキャラの先輩たちに圧倒された。
パートリーダーの田中さんはバスクラリネット。艶々していて、伸びがあって、基礎練を何時間聴かされても飽きない、そんな音を出す。そして、極度の音楽オタク。
ユーフォには先輩が3人いた。
どの先輩も高校時代に吹奏楽コンクールやマーチングで全国へ行っていた、本当に上手な方ばかり。
どうしてユーフォになってしまったんだ…。
少しだけ後悔した。と同時に、もっと鍛えてほしい、そうとも思った。
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そして月日は流れ、7月になった。
吹奏楽を続けている人なら誰もが燃える時期。
そう、吹奏楽コンクールの幕開けだ。
わたしは本当は出るはずでは無かった。だけど、先輩は集中講座だったりと忙しく、わたしが出る羽目になった。
県大会の大学の部はうちの大学と合わせて5団体。そのうち、2団体しか次の支部大会に進むことが出来ない。
こんなところで負けてられない。
基礎から固め直した。
どうしたら先輩のような音が出るんだろう。
アドバイスを頂いて実践しても思うようにはいかない。
相当悩んだし、自主練も毎日のように行った。
その甲斐あってか、以前よりも音が似てきた。
よし、あともう少しだ。
そう思った頃にはコンクール直前。
とりあえず、今をキープしよう。
そして挑んだ吹奏楽コンクール県大会。
いよいよ結果発表。わたしたちの大学は4番。
『支部大会へ推薦する団体の番号を呼びます。プログラム2番、プログラム ──────
