煙草を吸う彼女は
華奢故のおりもの
何日もしていない僕に
ご機嫌斜めの君
『怒るよ…』
涙目で近付いて来た

仕事に出掛ける
彼女の腕を掴んだ僕
『困らせないで…』
艶やかに呟いて
妹になりたがるから

『自分の何かを
引き換えにしなければ
大きな力は手にできない
イメージを世界に
反映させるのは
神という観念とは
無関係なんだよ
この星は生きている
その意志を
具現化させる存在だ』

常に渇望は
生命の断罪へと
向けられてきた
清められ霞がかる
酔生夢死

口答えする度に
『お姫様になるよ』
物を投げ付けては戻して

君は薬物を飲む
まぐわう随に
アクメに達して
玉響の声を聞かせど
自律神経失調症
畜生道になるまで
一切有情 狂え
一切有情 輝け

火炎に揺らぐ
能の舞いを見つめてた
ふたりの間に流れる
沈黙が応えになる

死した魂は僕のもの
曼荼羅屠畜
傍にいてくれ
この世の果てで