こんにちは

せしると申します。

ついに歌集を上梓いたしました。

思えば今年の2月に飯田橋の角川書店の社屋に

伺って歌集の相談をしてから8か月、

いえ、正確には

結社のかりんの米川千嘉子さんに歌集の原稿を

見ていただいてからほぼ1年の道のりでした。

タイトルも色々な案を考えましたが

最終的に『ミントコンディション』に決まりました。

新品同様という、古物取引の用語です。

画廊に35年働いていた私にはなじみ深い言葉でした。

競売のカタログに見る謎の言葉「ミントな状態」のキャンベルスープ

という私の歌からとりました。

以下はタイトルの説明少し長くなりますすみません。

キャンベルスープはアンディ・ウォホールの版画です。

草間彌生のカボチャと並ぶ人気作品でした。

みるみる値が上がり

昔、わりに安価に買った人々が売りに出すようになりました。

そのときの状態が

新品同様だと高値が設定されます。

そこからオークションで競り上がります。

保管が悪いと

紙にフォクシングというシミや、たちの悪いカビが出たり

そうすると出品前に修復したりするのでそれに

100万くらいかかることすらあるので。

それがきれいなままだと

ミントコンディションと記載されます

ミントとは　貨幣を鋳造したばかりという意味なのです。

タイトルが決まると

次に装幀は

長年憧れだった装幀家に

お願いしたいと思いました。

それで装幀家のミルキィ・イソベさんの

ステュディオ・パラボリカのオフィスを訪ねまして引き受けてくださったのです。

角川『短歌』の編集部のみなさまにも親切にしていただき感謝しています。

私は編集を何も知らないし、歌集作ると思ってなくて、素人もいいところでしたので

編集長には本当に何から何までお世話になりました。

　今は順次発送しているところです。

　本当はこの日に向けてブログを充実させるつもりが仕事で色々なことがあり、夏に今まで勤めていた会社は廃業しました。またかー😱

がしかし別の職場にこのたび就職し、その間私生活大変でブログにたどり着けませんでした。

でもこうして歌集ができてみると胸がいっぱいになります。

米川千嘉子さんのインテリジェントな解説は私の拙い歌に陰影をつけてくださり感激しました。

またミルキィさんの天才的なセンスは

私のイメージする歌の世界を表現してくださり、

本文レイアウトはやはりステュディオ・パラボリカの安倍さんが担ってくださり、カバーも本文も鼻血出そうに素敵になりました💕

中身の私の歌は

よく偉い歌人が拙歌と言うけど

私のはガチ拙歌があり、ひどいのははじいたにも関わらず

初期のころの甘めのが結構あり

自分でもびっくりしますが

ともかく素敵な歌集になりました。

こんな感じです。

裏表紙の帯の自選5首につきましては

師匠である馬場あき子先生が

「最近の歌集の自選はいつもなぜこの歌なのかと思うことが多い」というような内容をかりんの編集後記に書かれてましたので

背筋を正し、自分の好きな歌ではなく

反応が多かった歌にしてみましたが

これが正しかったかどうかはわかりません💦

もしよろしければお手にとり読んでくだされば幸いです。

私のようなものが歌集出せたことが今はしあわせです。

十月は生まれ月でもあり

特にハロウィーンはなぜだか異様に興奮します。

興奮するとムシャムシャ食べて

腸閉塞か喘息を起こしがちなので

気をつけてゆったり過ごそうと思います。

それでは私のブログを読んでくださりありがとうございました。

歌集できました