彼と出逢ったのは
ほんの些細なきっかけ。
心のモヤモヤを吐き出すために始めたアプリでの出逢いだった。
なぜだかわからないけれど
彼の言葉に目が止まり
声を掛けた。
少し話して
数日空いて
また少し話して。
そんな日々が続いた。

何かはハッキリとはわからないけれど
彼とは何か通じるものを感じていた。
でなければ声など掛けない。

ある日
また久しぶりに連絡が来て
なぜだかその日はいつもよりも沢山の会話をした。
やはり
何か通じるものがあると
確信に変わった。
思い切って
アプリだけではなく
普通に連絡が取りたいと伝えた。
が、断られた。
少しショックだった自分に驚いた。

また数日後連絡が来た。
また沢山話した。
声が聴いてみたいと
思わず言ってしまっている自分がいた。
すんなりと
電話番号を交換してくれた。
嬉しかった自分に
また驚いた。

声を聴いた。
優しい声だった。
話が途切れても
間も気にならないくらい
空気感も柔らかかった。

もう好きになってしまっていた。
否定できないくらい
好きになってしまっていた。

お互いの気持ちを伝え合ったのはいつのことだったのだろう。
思い出せないくらい
自然に伝え合ったということなのだろうか。
きっとそうなのだろう。

人と人は
いつどこで何が起きて出逢うかわからない。
常にそう思ってはいたけれど
実際に自分にそういったことが起きるとは思っていなかった。

日々想いは膨れ上がる。
常にお互いがお互いを想い合う。
常にお互いに想いを伝え合う。
言うなれば
幸せの絶頂である。



いつかこの関係にも
終止符が打たれるかもしれない。
そうなるかもしれないし
ならないかもしれない。
覚悟だけは常に心に留めておく。
誰にもわからない未来の話。
まだ顔も知らない
お互いに家庭を持った
男女の恋の始まりのお話。