「お稲荷さん」の話です。
全国に無数にある稲荷神社。
これがキツネとどういう経路で結びついたのか。
キツネが油揚げを好むとは本当なのか・・・・・。
▼日光滝尾神社 細くて吊り上がった目をキツネ目といいますが、
本物のキツネの目は細くも、吊り上がってもいません。日本犬に近い可愛い目です。
稲荷信仰とキツネの関係については以下の説が
説得力を感じます。
稲荷は「稲成り」、つまり豊穣をもたらす田の神の意。
キツネはその田の神の使者、または神の守護獣と
みなされたという説。
もともと稲荷神とキツネは無関係なはずですが、
神仏習合の影響でいつしか狛犬と同様の守護獣
に起用されたのでしょう。
▼今市滝尾神社 経典の巻物のようなものをくわえていますが
これは仏教に影響されたのかも。神道には経典はないはずですから
理屈の上では変ですが。
・・・では、なぜキツネが選ばれたのか。
●キツネは田を荒らす野鼠やモグラを捕食する
益獣であること。
●野生のキツネを何度かみたことがありますが、
あまり人を恐れる様子がありません。人と目が合っても
平気そうで、何となく親しみを感じる動物です。
こういう習性が他の野生動物とは違う神秘的な印象を
人に与えたとも考えられます。
▼狐山神社(日光) ここは神社の名前が狐の山。
ちなみに県内には狐塚(こづか)さんという姓が多いのですが
これも稲荷信仰と関係があるのでしょうか。
最後に、油揚げとキツネの関係ですが・・・
私的には、単に色が似ている(キツネ色)ために
連想で結びついて稲荷ずしやきつねうどんが出来た
と考えています。肉食のキツネが油揚げを食べるかどうかは不明です。
雑食性のあるタヌキなら食べるかもわかりません。