懐かしい 実に懐かしかったです。

おおかた 20年ぶりくらいになります。




この 俵山温泉へは商売で毎月お伺いしておりました。

私の父が若い頃 湯治で来た折 ふとんの注文を受け

素早い納品が評判になりお付き合いが始まった と聞いております。

父は碁が好きでそのお仲間も多く

俵山に来るのが楽しみだったようです。



父が病気で倒れ 手術を受けベッドで

「俵山に集金に行ってくれ。」と言われました。

まだ大阪船場の和田哲に籍があった私は至急退職して

この地を訪れたのでした。

24歳間近の夏でした。


名刺も面識もなく集金するのですから

合言葉みたいに

「丸信の息子です。」と自己紹介したものです。




「通い帳」という帳面があり、

お買い上げ商品と

それに集金した金額を記しハンコを押すのです。

いわゆるゲップ販売。



一軒一軒 裏口から入り帳面を頂き

アーダコーダと世間話から始まります。

父から「牛のよだれのように話込んで来い。」

と言われていたのをよく覚えています。




当時「おしん」という朝ドラが流行っていて

お昼の再放送にも皆さんくぎづけでした。

通りを歩いていると、

旅館の各部屋から一斉にテレビの音が聞こえてきていました。

そう 

「おしん」のテーマソングが。



4時頃からお客様に出す夕食の準備に取り掛かれますので、

4時からは訪問できませんでした。



昔 川には多くの巨ゴイが群れていましたが、

数匹しか確認できませんでした。

猿も数匹おったんですが。



「20分ほど入ってきていい?」

奥さんが町の湯に入っている間

いろいろと散策をいたしました。



この地には「町の湯」「川の湯」がありました。

最近こんな外湯ができていました。



昔 H旅館があった場所に外湯の建物がありました。


もう廃業されている旅館もあり

チト寂しい思いでした。


それにしてもお客様 少なかったです。

もうちょっとは湯治客のゲタの音が鳴り響いていたのですが・・・。


湯自体はすばらしいんですよ。

奥さん曰く

「いつまでもつるつるした感触が続いていてすごくいいお湯」




又 きてみたいと思いました。



次は湯田温泉です。



では又・・・。