小学校1年生の夏、
私は母に連れられ縁戚の葬儀に参列しました。
新婚の男性で
若くして白血病で亡くなったのです。
その為、葬儀場は悲壮な哀しみに満ちていました。
妻は泣き崩れ、両親は途方に暮れ、友人達も涙を流していました。
告別式の最後
棺に花を手向ける時
私は物心ついてから初めて
ご遺体を見ました。
ご遺体に対面した瞬間
戦慄が走り動悸と冷や汗が止まらなくなりました。
表情をなくした顔は青白い肌に黒紫色の水玉模様がひしめいていて、視線を移すと指先までそれが広がっていました。
大人になって血液疾患特有の紫斑だったとわかりましたが、子どもの私には非常にショックな現実でした。
哀しみに暮れている周囲を背に
平静を装わなければと思いその場はやり過ごしましたが、そこから先はご遺体の顔と死が脳内を占拠し他のことは何も考えられなくなりました。
その日から私の死恐怖症と睡眠障害は始まったのです。
夜、布団に入ると自分がご遺体になったような気がして目を閉じるのが恐ろしくなりました。
死んだらどうなるのか?
死にたくない!!
猛烈な衝動で脳がショートし、絶叫してしまうのです。
その夜から現在まで、浅い眠りと悪夢、脳は眠らず体だけが眠る睡眠が続いています。
「寝るな!寝たら死ぬぞ!!」

