まとまらないのだが。


この間患者さんとの会話で、

「え〜、先生!双子ちゃんいるの?!
それは、とびっきり褒めちぎらないとね!」

と言われた。

うちの子供たちは女2人で、割とお利口なほうだと思うのだけど、仕事と家庭はいつも時間に追われていて、子供のことをじっくり褒める機会は正直少ないと思う。

最低限褒めてはいるけど、
「え〜、すごいね!」とか
「お利口だね〜」とか、
簡単な一言しか褒められてない。

前に、褒め方叱り方の本を読んだんだけど、
私の褒め方は全部ダメな褒め方で、笑
なんか落ち込んだのを覚えている。

↓前に読んだやつ 
褒めてるつもりでも、全然できてなかったんだ!となって、自信をなくすの必至。笑
褒めるのも、時間をかけたり、心に余裕がないと上手にできないんだよね。


夫婦して働き盛りの医師(若い学年)という仕事柄、子育てには最低限しか時間をかけられてないと思う。

でも、夫婦の義実家から遠い土地で子育てをしているので、頼れるのは自分たちしかいない。

(ちなみに初期研修は義実家の近くでやって、当時は義両親をよく頼っていたのですが、親世代との価値観の違いが辛いのもあって、夫婦で相談して、今の職場に転勤しました。)

夫はやや仕事優先で働いているので、私はいつも、心持ちとしては
「娘たちが困らないように私がしっかりしなければ…」という気持ちで生きている。

最低限の衣食住は手抜きしつつもしっかり与えていると自負している。定時でお迎えに行き、週末の託児も最低限だし、余暇も習い事、旅行や遠出は家族でしている。
(完璧な育児とは口が裂けても言えないが、寂しい思いはさせてないとは思ってる…)

でも、些細なことを褒めるとか、絵本の読み聞かせとか、簡単な勉強を教えるとか、そういう、
時間の区切りがない親子の関わり合いタイムみたいなのが日々にあまりないんですよね!(自覚はしていた)

ご飯作ってる時に
「ママ見て〜 」
とママへの手紙を持ってきてくれても、
「え、ありがとう!すごい字が上手になったね!今ご飯作ってるからそこに置いといて〜」

とか
寝る前にキッズが自主的にワークをやって
「まるつけして〜」
と持ってきても、丸つけ後、
「すごいねマルばっかじゃん!
でももう9時すぎてるから寝ようか」

とか、
「絵本読んで〜」も
「今〇〇やってるからごめん、後にしよう!(あとも結局違うことやって終わるパターン」

こんなのばっかなんだ〜〜〜
だめなのは、わかってたんだ〜


そうしていつもゆっくりしてあげられないから、代わりに愛を伝えなきゃ と思って、
ハグなどのスキンシップは多め。
いつも「ママの大事ちゃん」と呼び、愛を伝えているのだが。


そして。

冒頭の患者さんに
「褒めちぎらないとね!」と言われて、

「あんまり褒めちぎってないかもしれません…
愛は伝えてるんですけど…」

と回答したところ
「先生!その年で愛を押し付けちゃだめよ!」と…

初めて言われた言葉で戸惑ったのだが…

愛の押し付けってなんだろうな?
分からなすぎてググってしまった。笑

もちろん、言葉で伝えなくても伝わることは山ほどある。
子供の時に言葉で伝えなくても、大人になっても振り返れば、あれは親からの愛だったな と思うことも山ほどあるだろう。
そして、愛を言葉で伝えることをしないのは欧米より日本人で顕著ですね。

小児科研修で欧米人の親子などを見ることもあったけど、面前でキスをし、愛を伝えてる様子をすごく素敵だな〜と感じたことがある。 
私自身は、親から大好きだよ とは特に言われて育ってないけど、たくさんかまってくれて、たくさんハグしてくれて、愛されてないなんて、感じたことない。

愛を伝えることが何かを制限するとすれば、それは子供の行動に影響や制限をかける時だろうと思う。
大事だから、これはだめ。
大事だから、こうしなさい。 

患者様の言葉は私の感覚にとってすごく刺激になったけれど、自分の愛を直接的に言葉で伝えるのが悪いとは思わない。
でも、めちゃくちゃ褒めちぎったりとか、忙しい時間を子供に使うのって、めちゃくちゃ愛が伝わることなんだな…
結局、愛を言葉で伝えるか、態度で伝えるか、なのよね。
そして、子供の頃は言葉の方が伝わりやすいが、
大人になると、気持ちは言葉よりも態度が表しているということを痛感するのである。言葉では簡単に嘘がつけるが、態度で嘘をつくのは割と難しい。
(嫌いな人に笑顔を振りまけない!)


子供への愛の伝え方はきっと間違ってない。
ただ、愛するゆえに子供を手放しに甘やかすことのないよう、愛がみんなの自由を奪うことのないよう、代わりに自由を支える力になれるようにしたいなと思った。

そして、1日に数分でもいいから、キッズのやることに思いを馳せて、一緒に感じたり考えたりしてあげないと。
そう改めて思ったのでした…