After the rain 【二人の物語】…54 | ビールと猫'sと嵐さんと(注・BL)

ビールと猫'sと嵐さんと(注・BL)

嵐が大好物
J担 翔潤loverですが、櫻葉&大宮何でもアリです(妄想、腐ってます)

人の勧誘目的、宣伝目的、男性は入室されないでください。
絶対に申請認定しませんから。




「隣、いいか」

少しずつ落ち着いてきたのを見計らった頃、
『そろそろ一人になってみる?』
智君が言ったのは、陸人と斗真がユニットを組むと噂がたったからだ。

今は彼奴がこの会社を仕切っている。

二人を日の光のもとでと奔走してくれるのはありがたいが、憎い奴には変わりない。

あの冷たい声は俺の耳に刻まれている。

顔にあの日の傷の名残はないが。


その男が今俺の横に。

「俺の店じゃない。勝手にどうぞ」
「ふふ、相変わらずの態度だね」
「意味がわからない」
「櫻井、あの日あそこにいたな、お前」
「……」
「陸人と斗真をありがとう。あの二人はもう大丈夫。俺が責任を持つ」

カランと氷が崩れる。

それをただ見ていた。

「潤を愛してくれてありがとう。それを一番に伝えたかった」
「そんなこと、お前に言われたくない」
「だよな」
「そんなことを話しに来たんなら帰る」

がたりと椅子を立てば、
「待ってくれ!潤の、潤の事なんだ!」
震えるような声で俺の肩を掴んだ滝沢は、
「あの子は、あの子は生きているんだ!」
そう叫んだ。