背中、熱い。
でも、きもちい。
しょうおにいさんにダッコされてるボクは、ふわふわと。
てぶくろ越しじゃなくて、しょうおにいさんの右手をボクの左手はぎゅってにぎって。
どきどきボクの中のヘビがしょうおにいさんの中に。
ボクの中にしょうおにいさんのヘビが。
くるくる、ぐるぐる。
おにいさん。
よんでも答えてくれないのに、へびは、
【アエタ、アエタ、ヒトツニナロウ
ショウトジュン、ヒトツニナロウ】
って笑ってる。
おにいさん。
おにいさん。
おにいさん・・・しょう!
「しょ、う」
「潤、なあに?」
「たべたい?」
「そうだな。
食べたくはないけどな」
背中を擦られると甘い、甘い疼きが身体を駆け抜ける。
「たべる?」
しょうがシャツのボタンをはずす。
いつのまにか、ボクは裸で。
おにいさんも何も着てない。
口唇がボクの身体の上にふってきて、
「ふぁっ、ん!」
よくわからない声がボクの口からころがりだすのに、おにいさんはやめようとしてくれない。
「んんっ!んっ!」
「潤」
「んやぁっ!」
うつ伏せにされて背中に口唇がさわったとき、もう指の一本もうごかせなくて、
「ずっと・・・こうしたかった」
ボクの中におにいさんがはいってきて。
痛みも、熱さも、何もかも。
きしりといったのはボクのこころ。
ボクは、じゅんくんなのかボクの中の大きなおにいさんなのか、それとも違う誰かなのかわかんないまま、
ゆらされることがいいのか悪いのかわからないまま、
このかいかんがいいのか悪いのかわからないまま、
「しょお!たべて!」
って叫ぶことしかできなかった。
ごめん、カズ。
じゅんくん、守るからっていったのに。
本当にすきなんだよ、しんじて。
でも、おにいさんに抱かれてるボクはそっと横切るカズの姿を追いかけられなかった・・・。