自室に走り込んでベッドに顔を埋める。
潤さまがあんな風に優しく抱いてくれたのに。
智慧さまに邪魔をされて。
僕の心の中に、智慧さまへの嫉妬が生まれる。
僕は潤さまの道具だ。
けど、だけど、あの優しい潤さまは僕だけのものだ。
智慧さまに潤さまの心は渡さない。
「貴女にだけは、絶対に渡しません。
ねえ、三宅さまそのくらいの独占欲」
別邸に閉じ込められているって言うことは、あなたもどなたかを独り占めしようとしたんでしょう?
「そして、失敗した。
でも、僕は失敗はしません。
必ず潤さまを独り占めいたします。
必ず、ね」