「んっ!んっ!」
「ゆっくり、息をしろ」
口 唇 と指 が身体を這う。
僕は潤様の動きについていくのがやっとで、息をすることさえも忘れてしまう。
嫌いだった。
おかあさんも、おじさんも嫌いだった。
あのおじさんが僕に入ってきた時、死にたかった。
小さくたってそのくらいの思いはあった。
でも、嫌だと思うその前にそれが僕の存在意義だった。
男の人は快 楽を求めて僕に痛 みを与える。
女の人はもっと 貪 欲に・・・。
なのに、厚 い舌 が僕の身体を支配する。
息が、声が・・・これはなに?
「じゅ、んさ」
「ん?」
「ぼ、く、へん」
身体が熱い。
今までこんな感じになったことは1回もないのに、お腹の辺りがムズムズする。
腿 を閉じてきゅって力を入れたら、ふふふって笑われた。
「へんなのはおかしい、の、ですか?」
「ああ、違うよ、翔。
初めてなんだと思っただけだ」
初めてって、何にもないよ。
だって、全部・・・。
その時、膝 を開かされたと思ったら、潤様の口が僕をとらえた。
「ひあ!」
なに?
やだ、こわい!
それは僕がしなきゃいけないことで、誰かにしてもらうことじゃない!
「や!や!や!」
わかんない!わかんないよぉ!
「翔、ゆっくり力を抜け。
気持ちいいだろう?
それに身を任せていいんだ」
潤様の言葉がよく聞こえない。
でも、でも、
「んゃぁぁぁぁ!」
潤様の腕の中に入れられたまま、うとうとと眠りが落ちてくる。
でも、僕、潤様になにもしてない。
そっと手を伸ばしてはだけられたシャツの下の彫刻のような胸に触れる。
すべすべの肌。
指に吸い付いてくるみたい。
「眠いだろう?
このまま眠ってしまっても構わない」
「でもぉ」
潤様の肌に口唇をつければ、
「翔」
髪を柔らかく撫でられる。
「今日はいい。
このままゆっくり眠れ。
オレも少し疲れた」
なにもしないでいい・・・。
優しく抱き締められて眠ることができる幸せ。
潤様が好き。
潤様が大好き。
この人のためなら命だって要らない。
続