ジャーマンアイリス:燃える思い
「っぁ・・・」
少し厚ぼったい口唇が、首筋を這 う。
どうしよう。
翔くんの口唇が止まらない。
「しょ・・・」
「しっ、だまって・・・」
パジャマの裾から、翔くんの手が入ってくる。
「ふぁっ・・・」
どうしよう・・・どうしよう・・・いや、じゃない・・・。
でも・・・やだ・・・。
やだ・・・。
やじゃない。
ボク、どっち・・・?
天井が歪む。
ボク、は、みんなといっしょがいい・・・。
ずって鼻をすすったら、
翔くんが慌てたように、
「ごめんっ!」
そう言って口唇を離した。