キミ・ハ・ムテキ 番外編 (パンジー)4/9 | ビールと猫'sと嵐さんと(注・BL)

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嵐が大好物
J担 翔潤loverですが、櫻葉&大宮何でもアリです(妄想、腐ってます)

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絶対に申請認定しませんから。



『キミ・ハ・ムテキ』リンク貼っておきます

本編               キミ・ハ・ムテキ ①

番外編           白練

                      シダ



パンジー : 物思い


扉を開け、そこに潤の姿を見つける。

声をかけようとして、気がついた。

潤の表情が暗い。

いつもにこにこして、楽屋や現場を明るくする潤なのに。

「おはよう、潤」

「あ、おはよ、翔くん」

扉の開いた音も気がつかなかった?

無理矢理、笑おうとした潤の頭に手をのせ、

「無理しなくていい。

何かあったのか?相談にのれそうなこと、かな?」

そう聞いた。

でも、潤は、

「ん・・・大丈夫。

ありがと、翔くん。いつもやさしくしてくれて、ボクうれしい」

「ばか、当たり前だろ。そんなことに礼なんていらない」

「んふふ」


その後の撮影はスムーズに進み、なんの問題もなく仕事は終わった。


「潤はこの後の仕事はなかったよね?」

「うん」

「俺、もう1つ撮影あるから後から焼酎持っていくな。

買い物はないんだよな?」

そう言ったとたん、また、潤の顔が暗くなり、

「ちょっと・・・寄ってくところがあるの。

翔くん、お仕事頑張って早く終わらせてね?

お料理作って待ってるから・・・」

そう言って、手を振って駆けていってしまった。

いったい何があるんだろう?

潤は何を思っている?

俺は、ちゃんと話を聞いてやるべきじゃなかったのか?

もんもんとした気持ちで望んだ撮影はスムーズにはいかず、

潤の家に着いたときには、すでに料理は出来上がり、

暗黙の了解で食事は開始されている。

潤は?

「しょーくん、お疲れさまぁ~」

満面の笑みで俺のところにきてキスをせがむ。

腰に手を回し口唇を合わせ、おでこをつけた。

「なぁに?」

「ん?ご機嫌なおったみたいだなって思ってさ」

すると、あっという顔をしてすぐにえへへとかわいらしく笑った。

「何が原因だったの?聴いて良い?」

「あのね、手ぇ洗って来て座ってっ!」

笑いながら俺を急かす。

俺の席にはもう皿に軽く料理がのせられていたけど、

ついつい、スプーンを伸ばしオムライスをほおばってしまう。

「ジャーン」

潤がおいたのは日本酒。



「嵐だよ。5本ってところも良いよね~。

残念ながら色は揃ってないけど、思わず全部買っちゃった」

「すげぇ、こんなんよくみつけたな」

「でね、おちょこも用意したの」

1つずつ、置いていく。

相葉くんは唐草模様に獅子舞の顔。

智くんのは蟹が岩場に隠れている。

ニノには、ニノらしい色使いのぐい飲み。

自分のところに置いたのは、カエルがのんびり空を見上げてる。

「俺のは?」

「翔くんのがなかなか決まんなかったの。

だから、今日これ出すのやめようと思ってた・・・」

「それであんなに暗い顔を?」

「うん。でもね、あったんだよ、翔くんにぴったりのが!」

そう言って出したのは、

「小鬼が2匹と猫?」

すると、潤はいたずらっ子みたいな顔をして、

「鬼じゃなくて童子なんだけど、翔くんはこのねこだよ。

このねこはね~ありがたーい恵比寿さまの鯛を盗み食いしちゃったの」

って笑った。

「え、ちょ、お前は俺をそんな風に見てたのかっ!」

みんなに大爆笑される、俺。

「だって、ほら、ほおばりすぎて、口にお米がついてるよ」

笑いながら、ついた米をソースごと指先でぬぐい、ぺろんとなめた。

まあ・・・いっか、潤が笑ってるから。

でも俺、そんながっついてるイメージなのかぁ・・・。

ちょっとショック。