意地っ張りで、我慢強くて、でも、凄く脆いかずを大切に思うようになったのはいつだっけっか?
ツアーの合間、医者から戻ってきたかずは笑いながら「えへへ、ドジっちゃった」と部屋に戻って行った。
潤君に「大野さん行ってあげてくんないかな。あいつ、泣きそうだ」って言われて叩いたかずの部屋の扉。
すぐには反応がなくて、凄く不安になって「ニノ!ニノ開けてよ!」バシバシ扉を叩きまくったのを覚えてる。
「・・・も~ぉ!しつっこいですよ!」漸く開いた扉の中、かずの眼は真っ赤。
それを見た瞬間、おいらの眼から泪が溢れ出してきて「ちょっ!んで泣くんだよ!」かずに部屋に引き入れられた。
「怪我したのあんたじゃないじゃん・・・泣かないでよ、りぃーだぁ」
「だって、痛かった・・・」
「大丈夫だって。そんな痛くないですよ」
「痛かったの!」
「だーかーらー」
「ニノだけじゃない!おいらも、潤君も、相葉ちゃんも翔くんも、みんな痛かったの!」
「りぃーだぁ・・・」
「自分の大切な仲間を傷つけられて、悔しいよ。守ってあげられなくて、ごめん」
かずはビックリした顔をした後、おいらに抱きついてポロポロ泪を流しだした。
「・・・ありがとう、りぃーだぁ・・・本当はすっごい恐かった」
その日は二人して子供みたいに泣きじゃくって、そのまま抱き合って眠った。
朝、マネージャーから鍵を借りて他の三人がやって来たのも気が付かないくらい熟睡していたらしい。
いきなり布団をはがれ、潤君の「グーテン モルゲ~ン」を合図に3つの携帯がパシャっと音をたててもなお、おいらたちは抱き合ってた。
あの頃からだったかな、かずがやけに眩しく見えたのは・・・