花粉症、これが無ければ一年のうちの数か月、どれだけ生きやすいのだろうか。

 

小児鼻炎、慢性鼻炎、小学校5年生くらいからは春に花粉症がプラスされた。

大人になってからは冬の終わりから春にかけて、そして秋に花粉症がプラスされ自分の体にイライラする。

 

幼少からの鼻炎と花粉症(ハウスダストアレルギーもある)のお陰で、

年間のティッシュペーパー代、いや人生で遣ったティッシュペーパー代とティッシュの面積は相当だと思う。

おまけに薬代やらも毎年馬鹿にならない。

そしてこの薬も腹立たしい、大して効きもしない癖に眠気だけは一丁前にお届けしてくれる。

 

眠さ、頭のモヤモヤ、寝苦しさ、顔・目玉・鼻の痒み、ティッシュ絶対常備、定期的に病院にかける時間とお金。

花粉症というだけで人生を損しているのは間違いない。

 

先日、日本人らしく近くの公園の桜スポットでお花見をした。

ぽかぽか陽気の中、ゆっくり桜を堪能しながら歩き、少し疲れたらベンチに腰をかけお茶を飲み、お菓子を一つ摘まむ。

人はいるけども想定より少なく、穏やかな時間が流れていて、笑い声は聞こえるものの決して騒がしくない。

お弁当を食べる家族、シャボン玉を上手に飛ばそうとする小さい子、映える自分と桜を撮りたいお姉さん、別の場所ではお着物やオシャレ着を身に着けて、なにかの記念撮影をしているご家族がいる、とても微笑ましい。

途中、おじさまに話かけられ、数年ぶりの来れたのでこの桜と写真を撮って欲しいと頼まれ快諾する。

みな、各々、桜とこの日を、一年の内に数時間しかないこの時を満喫している。

 

一休みを終えてまた歩き、途中売店で売っている期間限定のソフトクリームを食べ、スマホの写真フォルダだって桜だらけにしてやる。

正しいお花見とは?ともし誰かに聞かれたら、今日の日を話せばバッチリだと思う。

 

夕方、そろそろ風も出てきたしと名残惜しさもありながら帰宅。

 

…そして夜、薬が切れたせいかくしゃみ鼻水涙目の痒みに襲われる、一瞬、一気に、瞬く間に急襲され、

薬を飲もうにも既に遅く、もう成すすべ無しである。

あの日から、花粉症の症状が重い、薬は強い筈なのに毎年のことながらどんどん効かない。

 

花粉症、人生をただでさえ損させてくるというのに、お花見の余韻でさえくしゃみでかき消し、痒みで奪っていく。

せっかく楽しみを見つけて行動しても、また自分が自分の邪魔をしてくる。

 

生きるのしんどい、だけど今年も桜が見れた、桜になにも思えない日もあったけど、今年は楽しめた。

うぬ、それでよしとせねばと思うのに、やはり花粉が憎いのである。