お宝の隅の方
引き続き1960年1月の時刻表。
各路線の最初には現在同様駅サービスが書かれていますが、今も残っているのは駅弁販売マークだけで当然当時は無かったみどりの窓口設置マークはありません。
欄外には現在同様売られている特殊弁当が記されています。
では暇にまかせて(あまり外で活動する気になれない(涙鼻水))ドーン。
値段はだいたい50円~150円くらいですが、中には200円、300円というものもあります。
これを例の考え方でいくと、
50円→ 22Kmまで→新子安→ 390
100円→ 43Kmまで→大船→ 800
150円→ 64Kmまで→大磯→ 1140
200円→ 85Kmまで→早川→ 1490
300円→127Kmまで→沼津→ 2270
100円が多いのでこれが当時の駅弁の一般的な値段と言ってよいでしょう。
今の値段にすれば800円というところかな?。近頃の駅弁は1000円が中心てな感じだから昔はちと安かった??
さてその中身。
今の様にキラキラネームで中身が解らない物は少ないですね。
大津の「走り鮨」ってなんだろう?まだ琵琶湖マラソンはやって無かったしなー。
紀伊田辺の「あしべずし」はお稲荷さんだったようですね。
おそらく他の単に鮨とあるのもお稲荷さんか助六寿司だったのでしょう。
清水の『羽衣弁当」も解りませんね。美幌の「まりも弁当」も同様。キラキラネーム幕ノ内弁当の走りかな?
でも辰野に「幕ノ内」と特殊弁当として有りますので、もしかしたら地物を使った面白い寿司だったのかも。
いや、千葉の今にも続く幕ノ内「万葉弁当」もありますからやはり幕ノ内かなー。
駅弁販売マークが付いているのに特殊弁当に名を連ねていない駅ではどんな弁当が売られていたのでしょう。
辰野で特殊弁当とされている幕の内が普通の幕の内であったとするなら普通弁当はおにぎりに沢庵だったのでしょうか?
特殊弁当の全体的な感じでは肉系より魚系が多いですね。肉系も鶏が多くて牛豚は少ないです。
これは日本の食生活データにも見られるように
農林水産省データより
とりあえず米。そして魚、漬物という構図が駅弁にも見られるのでしょうね。
魚も海より川が多い感じ。
てか、鮎と鰻。
この時代にはまだ鮎と鰻共に現在の様な養殖は行われていなかったので、天然物が使われていたのでしょう。夏季のみという注釈つきも多く見られます。
鮎や鰻がその辺りの川で普通に獲れてそれを駅弁に出来るという自然がまだまだ残されていたのですね。
ちなみに益子産釜を使った横川駅峠の釜めし(昭和33年発売開始)は120円。今は1000円です。今も昔も少々お高めの駅弁という事ですな。
参考までに、食堂車のメニューと価格を。
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