<益子のかいだん                                    サクラ 満開 >

律令時代の北関東道……じゃないだろうなぁ

 投稿日時2014/3/30(日) 午後 6:45  書庫道種(みちくさ)-道路  カテゴリー栃木県


では勢いにのって栃木県道45号つくば真岡線に進んでしまいましょう。
この道はその名通り茨城県のつくば市から始まる道で、隣県でもその番号は45、ほとんどが改修もしくはバイパス化によって走りやすい道となってきています。



先日(3月12日)も高田地内のバイパスが開通して


狭い道での対向車の恐怖がだいぶ軽減されました。

残すは栃木、茨城県境部分。
北関東道路をくぐった先の



小貝川水戸部橋から道は狭くなります。



ちなみにこの橋に18tというわざわざ表示する必要もないような重い重量制限があるのはこの先にコンクリート製品の工場があるからで、大型トラックが結構行きかう道だからです。
(渋滞して18tの車が数珠つなぎになったらこの橋は耐えられるんですかねー)

橋を渡ると道は更にグッと狭くなります。



カーブもきつくここで大型車と鉢合わせなんかしたらもう涙もの。



そして峠部分が県境。カントリーサインの根元に0キロポストがあります。



そこを越えて茨城県に入ればまた道は広くなります。



ところで、この県境付近には県道編入記念碑というのが建てられているのですが、



それには「昭和二十五年八月二十五日認可」とあります。
この道が45号線に指定されたのは平成6年ですからこの石碑が示すのは45号線になる前の時代の物で、最初は「高田新治停車場線」と呼ばれていてたのですね。
しかし、こう言っちゃ失礼ですが、この道が県道になったからって石碑を建ててまで祝うほどの物なのでしょうか。
古い航空写真で見ても獣道然としていてさほど重要なる道だったとは思えないし、そもそもちょいと西寄りの小貝川沿いルートを取ればこんな山越えをしなくてもいいのに何で?
ヒントは初代県道名にありそうですね。
新治停車場は水戸線の新治駅ですが、もうひとつの高田には何があるかと言うと高田山専修寺です。
専修寺は浄土真宗高田派の本寺で1225年に建立され古くから信仰を集めていましたので、その参詣道であったが故往来も少なからずあった事でしょう。
そして専修寺は稲田(茨城県笠間市)を出た親鸞が夢のお告げでこの地に建立したのが始まりなのですが、その稲田からたどった道がここなのかもしれません。ですから参詣道もそれにならって?
だとすると、では親鸞はなぜかような山越えをしたのでしょうか。
修行のためあえて平坦な川沿いではなく苦行の道を選んだ?
川沿いは通れなかった?
元々道があった?
この付近の栃木茨木県境は小貝川のあっへ行ったりこっちへ行ったりしています。改修前は小貝川がそれだけ蛇行していたからです。これはかつてはたびたび氾濫するような暴れ川だったという事であり、氾濫原の草茫々で通る事は出来なかったのかもしれません。でも平安中期には平将門がこの少し下流域を拠点としていましたからその頃には水田として開発されていた可能性もあります。
だとしたらそちらを通れたはずです。でもそこを通る以上にそもそも自然なルートが存在した?
律令時代には各地と都を結ぶ立派な道がありました。そのうちの関東地方を通っていた道は東山道の道と東海道の道。
東山道の道は今で言えば中央・上信越・北関東・東北自動車道。東海道の道は東名・常磐自動車道です。
そして、この道には下野の国府と常陸の国府(石岡)を結ぶ連絡道がありました。そう、現在の物とは少しずれますが北関東道路の東半分律令版も存在していたのです。
この道がどこを通っていたのかはまだ解っていないそうです。
もしかするとこの県道45号線こそがその律令時代の道をなぞっているのかもしれませんね。
まぁ、そうだとしてもその道が山越えした理由は解らないのでどうどうめぐり。

ちなみに高田地内バイパス工事の際に遺跡の発掘作業が行われました。
住居跡だそうですが、家並みが途切れた田んぼの中ですので昔は今よりももっと大きな集落だったのでしょうか。



あれっ?いつの時代の物か聞いたけど忘れちゃった(汗)



あっ、専修寺の「一光三尊佛」ご開扉は今日までじゃん。
行ってる暇がないよー。
次は2031年かー。

コメント(2)

 

 

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専修寺ってニュースでやってましたよ
次はおめでたいオリンピックにあわせて御開帳するんじゃないですか?(笑) 

2014/3/30(日) 午後 8:33  LUN  
 
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LUNさん、
おーっそんなにメジャーでしたか。
それはめでたい。
となんでもめでたい人が多いからやっちゃうかもしれませんねー。(笑)  

2014/4/3(木) 午後 6:50  NEKOTETU