文庫本になって発売されるまで待っていたそれは本当に可愛らしく私の手元にやってきた。

偶々聴いたラジオでも話題にあがっていて、「推し」はわかるが、「燃ゆ」の意味から説明されていた。それも一年くらいも前だろうか。

最近の自分はたまーにJin君の軍服姿をスマホの中に見つけて,頑張ってるなぁとオンマ気分で見つめながら、次のフリック動作でweb小説を読み耽る毎日なのだ。

青森は祭りの季節だ。

妹が福島から観光に来て送迎していたのだが、彼女と彼女の過去になりつつあるジャニーズの推しの話になる。

彼女は私の少しあとに韓国ドラマファンとなり、BTSだ、Jin君だと騒ぐ私を理解してくれている。

あまり他を知らないが、BTSはARMYに甘い。やさしい。愛されてると思わせてくれる。

ところが彼女のジャニーズの推しは自分のファンには塩対応なのだそうだ。自分ではないメンバーのファンには甘い対応をするそうなのだ。

天邪鬼作戦か!

あまりにも長い間塩対応だったせいか、彼女はデビュー以来ずっと入り続けていたファンクラブの更新を辞めた。

自分で更新しなかったのだから彼女は寂しいと思いつつも切り替えできているのだろう。 

私もかつて福山雅治のファンクラブに入っていた。

コンサートは2回ほど。

宮城まで遠征。青森に来てくれた時には2日とも参戦し、だいぶ近い席で騒いでいた。

それに満足して更新を辞めた。

なぜあれほどに熱くなっていたのか不思議なくらい冷める時はすとんと冷めるのだ。

宮城で初参戦した時は豆粒サイズの福山雅治の登場に涙したのに、青森で自分の上に降ってくるのか?と思わせるほどのサイズで見てしまったら、憧れであり、幻のような存在だった彼が急に現実にいる存在と認識されたせいか冷めてしまったのだ。

BTSはもう現実的な距離で拝めることはないだろう。娘がジミンちゃんとハイタッチしただとか、ホソクさんからマシュマロもらったとかすごい過去を体験していたとしても私はその時、何の関心もなく、娘の行動を不思議に思っていたのだ。

あかりちゃんはこの後どう過ごしていくのだろう。

私は今、なろう系で押してダメだったので,引いてみることにしました という 琴子さんって人のweb 小説を読んだところだ。

この小説の主人公は最初は推しているだけだったのだ。しかし推されてる相手と会話を交わした時点で「推す」は「押す」になっている。

対象が推しとは違う存在になる。

この歳で推しがいる私は今のところ幸せだ。

Jin君はプロのアイドルだと思う。多分いろんなことをあきらめてJinくんとして立っているのだろう。兵役に就いている現在でさえも。

自分の3/5ほどの年齢の彼を本当に尊敬する。推すしかない。

燃えないでくれ。