ソチオリンピックの興奮冷めやらぬ頃でした。
旦那さんが家に戻って来てたばかりの頃は、ちゃんと介護がんばるぞ!と、気が張っていたのですが、段々と苛立ちや不安感が増してきて・・。
ストレスが溜まってきたのか、不定愁訴の塊となっていました。
そんな時、羽生君がインタビューで答えていた「自分の体に感謝したい」という言葉が、刺さりました。
自分の体は自分のものと、当たり前に感じていて、感謝なんて改めて思うことあったかしら・・・!?
私は頑張りが足りないんじゃないか、と思っていたけど、こんなに体に症状が出ているのね?
胃腸の検査をしたり、メンタルクリニックでカウンセリングに通ったり、漢方を始めたりしたのは、こういうきっかけがあったからなのです。
こんなことがありました。
バスの中で、出発を待っている時、急に不安感が襲ってきたんですね
原因の分からないザワザワ感で、動悸がしてきて、区役所に着いた頃にはぐったりでした。
机に突っ伏す感じでいたのに、淡々と手続きを進める職員さん・・・マジか!?と思ったけど。
プロやな(!?)
単に変な人だと思われたのかな
カウンセリングといっても、話を聞いてもらう程度でしたが、とても気分が楽になりました。
これはいい!と、続けようと思ったら、予約当日にカウンセラーさんが辞めて来ないという、後味悪い出来事があり・・。
そんなことある!?
女性は40歳過ぎたら、(男性は30歳過ぎたら)、自律神経の働きがピークを過ぎて、無理がきかなくなる・・・。
自分に鞭打たずに、大事に大事に、心身をいたわりましょう!
7月の読書日記
珍しくハードカバーで買った1冊!
まず切り出しからセンセーショナルで、ドキっとする。
「田舎町の少女が自殺」「大量のドーナツにの囲まれて」「美少女らしい」「いや、学校一のデブだったらしい」
不協和音なそれらのイメージが、どうやって一人の少女に結びついていくのか・・・。
章ごとに変わっていく語り手が、徐々にその人物を浮かび上がらせていくのだけど、これが作者の魔術で・・・なかなか混乱させられるのです
私は、途中でいったん読むのを止め、もう一度一章からめくって、簡単に人物相関図を書いてみました。
まあ、複雑に入り組んだ相関図ができあがり、だいぶすっきりしたわけです。
この入り組みを解いていくのも面白い一方、ドーナツというモチーフをきらっと光らせる感じが好きです。
特に「一番おいしいのは、みんなの知らない、ドーナツのくりぬいたところ。」
‥というセリフが、ずばり核心をついていて凄いなと思いました。
かけらを繋ぎ合わせて、少女像をたどった結果、ぽっかり空虚である・・・ということを、比喩的に表しているようで、タイトルともリンクしているなぁと感じました。
美しくありたい、痩せたい・・という切実な願いは、どこから生まれるんだろう。
美容整形というものの捉え方や、見た目で判断されることへの、辛辣な描写もあり、一筋縄ではいかない読み応えでした。
「またやられた~!」
・・・ラストに差し掛かった時の、私の正直な感想でした(笑)
辻村深月さんの長編、今度こそ惑わされずに読むぞ〜と決意して、全力集中で読んだつもりでしたが・・・たたみかけるようなどんでん返しに、もう、気持ちよく転がされてしまいました。
この作品は「ぼくのメジャースプーン」を読んでからの方が楽しめるかな、と思いました。
もちろん、この作品単体としても楽しめるのですが、辻村作品のリンクを知ると、面白さ倍増です。
ある同級生の自殺を止めるため、3か月後の未来からタイムスリップしてきた「依田いつか」君。
なぜか、肝心の“誰が自殺するか”を忘れているため、ひそかに仲間を募り、「名前探し」が始まる・・・というストーリー。
辻村作品の登場人物は、本当に心がきれいな人が多い。
傷つきやすい仲間を守る友情や、子どもを守る大人の存在が、ドラマチックに描かれる。
ちょっとドラマチック過ぎて、眩しい!!
続きが気になって、物語の世界から抜け出せないこの感覚・・・凄いとしか言いようがない。