おや!?いつも、ほんわか天使だったパパが、急に・・

車椅子生活の旦那さま・・・(詳しくは第1話から→「パパが崖から落ちました」

しばらく平穏でしたが、久しぶりにゴネゴネ悪魔キャラ発動しましたアセアセ

 

テーブルを取り付けられるのが、とっても嫌だったみたいですショボーン

動かない右手を出しておくのが、きつい。固定されてる感じが嫌・・・。

うーん、気持ちは分かるけど、丸まった背骨もいくぶん伸ばせる効果あるんだよ。

介護スタッフや療法士さんに、不満たらたら洩らすので、ここは私が厳しく言うしかない!

 

「あ~そう。それなら来週の映画行けないなぁ」

 

「・・・映画?・・・行きます爆  笑!大丈夫です!」

 

すっごい・・・単純か!?

ここからはご機嫌で、ピースサインで写真撮ったり、明るいパパに戻りました。

 

さて、先日、主人を定期診察に連れて行った時の話です。

 

 

 

 

 

先生も驚くほどの、オール正常値。

50代も後半に入った主人・・・もし受傷してなければ、逆に飲みすぎ食べすぎで色々、体に負担出ていたでしょうね。

そう考えると、施設での規則正しい生活、食事は本当に健康的なのだ・・と。

それとも、健康を損ねても得たい、楽しみってものが、人生にはあるのかな。

なんて、ふと考えてしまいますねニコ

 

~6月の読書日記~


「漱石のいない写真」 (前田潤/現代書館)


意味深なタイトル・・・。

「秋晴れの上野」とタイトル付けられた、一見つまらない写真について、大変多くのページを割き、この1枚を境に日本国民と(報道)写真との距離感が変わったのではないかという、まるでミステリー小説のような、謎解きを見せてくれる1冊だった。

「秋晴れの上野」は偶然撮られた風景写真に、たまたま写りこんだ群像が、あの有名な夏目漱石の家族だった!ということで、注目されたようです。

夏目漱石といえば、お馴染みの・・・まさに「文豪」って感じの何枚かが頭によぎりますよね。

作者によれば、漱石は「いつでもカメラの前で、『文学者』らしい自らの像を作り上げようと試みていた」ということ。

カメラや肖像写真の歴史にも触れているんで、その流れも非常に興味深く読めたのですが、とにかく、現代の感覚とは遥かに違う心構えで撮影に臨んでいたと、作者は推察しています。

そして、何より惹きつけられたのは、夏目漱石、芥川龍之介、乃木希典、明治天皇・・・この4人の写真観からひも解く相関図やそれぞれの劇的な人生でした。

夏目漱石の肖像写真、黒い腕章つけてるのは、明治天皇の服喪中だったからだそうです。

「こころ」という作品の中で、明治帝天皇崩御と乃木将軍の殉死が、印象的に挿入されているように、明治人とこの出来事は、計り知れない共通項だったのだと思います。(こころでの「先生」の末路も象徴的ですよね)

でも、「坂の上の雲」を途中で挫折してるくらい、私にとって乃木希典というのはよく知らない(もちろん明治天皇も)遠い昔の人ってイメージなんですよね笑い泣き

夏目漱石に大きく影響されたであろう、芥川龍之介の時代ともなると、妻を道連れにしての殉死というのは、意味が分からない、旧時代的で不気味な行為・・と解釈されるようになったそうです。

芥川龍之介は「写真時代の申し子」という、ステキな評され方をしていますハート

夏目先生が仕方なく(❓)撮られた写真を、「作家の肖像」として転用されたのとは対照的に、芥川は「自らの存在の痕跡をマスメディア上に刻印することを義務付けられる」スターだったというのです。

・・えーと、アセアセこの作者の方は、すごく頭が良さそうで、簡単に済むところをあえて難しく書こうとしてるような気がして・・言いたいことはすっごく分かるんだけど、・・・で、結局??となりますが・・。

つまり、芥川龍之介は、けっこう積極的に写真に撮られた作家なんだって。

明治期よりも、「文壇」を憧れの教養の場として羨望をあおるために、文士たちは写真をうまく利用していく時代になった。

あれ?なんか、現代SNS事情とちょっと似てるような?

「作家」の「日常」への機械の介入・・とか、難しい書き方をしていますが、作品のイメージと作家のイメージを、国民が共通感覚として持てるよう、作家もマスメデイアも戦略をたてていた・・・と。そのシンボル的なのが、端正な容貌の芥川龍之介であると。

写真を利用して文壇の寵児となるも、イメージに合うものを書かなければアセアセ・・・と焦り、表現者としては写真時代に逆に翻弄され、破滅の道に至ったとはずいぶん大胆な意見だと思いました。でも、説得力あります。

明治天皇は写真嫌いだったとか?それで御真影も、よくみたら絵なんですが、逆に乃木将軍は、積極的にカメラの前に立ち続けました。

で、殉死の直前に夫婦で写真を撮っています。

私には、ああ、二人で写ってるね~ぐらいにしか見えない写真ですが、鋭い作者の目は、深い深い心の闇を・・・妻を道連れにした謎を、見抜いているかのようです。

写真も(白黒ですが)豊富で、文章は小難しいですが、面白い着眼点の本でした。

 

「妻のトリセツ」 (黒川伊保子/講談社)



この本を、奥さんに読まれたくない旦那さんは多いんじゃないだろうか?

結婚したら、可愛かった奥さんが怖くなった・・・何で!?ガーンと震えおののいている男性には、気の毒なほど決定打をかます、わがままな女性脳(笑)を脳科学が解析しています。

最近、私ももやもやしていた「名も無き家事」問題についても言及しています。

細かいところが気になる女性と、大局的に見る男性(一般的にね)では、そりゃあ、見解の相違があるのも無理ないわ。

でも、安心してください。この本を読めば、「そっかー、脳の作りが違うもん、仕方ないね」ハートと、妥協点を見つけられます(←いや、請負はしないけどニヤニヤ

どの章もすごく面白いのですが、とりわけ腑に落ちたのが、女性は些細なことで小言を言って、しまいにはキレる問題ね!

私も、夫というより、今は娘に対してですが、何で置きっぱなしなの、ちゃんとしまいなさい・・と、我ながら嫌になるほど細かく注意するの。

でも、卑下することではない!先々のリスクを回避する素晴らしい女性の能力なんです。

一方、男性脳からすれば、理にかなってないことを強要されるのが嫌・・・!と憤慨する気持ちも分かりますが、対処法も載ってますので爆笑

読みやすく、分かりやすい1冊でした。

 


名画関連の本をけっこう読んだ月でした。

「クリムトへの招待」(朝日新聞出版)


これを読んで、よし、「クリムト展」行こうかと決めたのです。

クリムトって、どうですか?

私は、クリムト好きな人は随分、センス高いなぁと思ってました。

新しいというか、デザイン的というか。

ルノワールやモネのような、楽しい明るい雰囲気が好きな私には、センス高すぎて手が出ない印象がありましたが、そもそも彫金職人の家に生まれ、貧しいけれど才能を見出されたクリムトさん。

芸術を作るぞ〜というよりは、もう才能が溢れて止まらないよ~という、感じ。

猫を抱っこしてる姿が、ちょっと可愛いおじ様で、親しみもてます。

クリムト展の目玉の一つ「ユディトⅠ」について、16世紀の宗教画家クラーナハの作品と比べているのが、分かりやすく良かったです。

今まで、美術展に行く時は「ファーストインプレッションが大事よね〜ラブラブ」と、予習せずに行ってたけど、自分のセンスあんまり当てにならないや笑い泣き・・予習していった方が、混雑の中、説明文をすっ飛ばせるし(笑)なるほどね~と、深く鑑賞できた気がします。

 

「名画で学ぶ主婦業」(監修・田中久美子/宝島社)



テレビでも紹介されてて、めっちゃ面白かった!

名画に、主婦のあるあるをかぶせてみたら、こんなに笑えるとは爆  笑

私自身、笑いが大好きなので、美術展とかで真面目な宗教画を見ても、ふと違う角度で見てしまうことありました。

そんな背徳感が、本になると一掃されるというかニヤリ

 

「名画は嘘をつく」(木村泰司/ビジュアルだいわ文庫)



これも着眼点が面白いなぁと思いました。

作者のことばを借りますと「個人の感性で勝手な作品に対する解釈をされがちになり、本来描かれている真実と違った嘘が定着してしまいがち」

もちろん、感性で見ても構わないと思うのですが、美術史を学んだ作者からすると、知らないのはもったいない、名画の面白さがいっぱいあるのだそうです。

例えば、最近、ムンク展が開催されたので、あの有名な「叫び」は、叫んでるんじゃないくて、自然を貫く叫びから耳をふさいで自分を守ってるんだって、知りました。

そのように、誤解していたことがすっきりする本だと思います。

 

モデルがつじつま合わない「モデルの嘘」とか、よくよく考えれば状況がおかしい「設定の嘘」など、章ごとに分類されていて、一味違った美術展の予習復習にもなります!

 

最近、眠くて眠くて・・・。

(いや、私の場合、最近じゃないだろう・・・いつも眠いショック

梅雨のせいかな。

梅雨寒で、体調崩す方も多いので、気を付けようと思います。

 

でも、1年・・1年半?前の自分と比べると明らかに、体調がいいの。

歯医者さんで処方された抗生剤のせいで、一時的に不良ではあるけど、この頃よく食べていい感じに肉ついてきてます。

「罪悪感なく寝る!」ということを、心がけてきたからだと思うのです。

そして、寝ていると、屈託なく猫たちも、傍に横たわって眠るのです。

猫たちも、梅雨寒知ってるのかな?

 

読んでくださってありがとうございますイルカ