久しぶりに水彩を描きました。

クマのマスコットをモチーフに、夢うつつのような不思議なファンタジー系を目指したのですが、思いっきり低波動な絵になってしまって・・・

ドーンガーン・・

なんか、油絵の感覚で上から重ねて重ねて・・どんどん濁っていって汗

タイトル「口内炎」にしようと考えたぐらい、この時、口内炎が痛んでたせいかなahaha;*

ここまで描き進めると残念なんだけど、描き直すことにしました!

それがこちら矢印

これこれ~キラキラこういう、可愛いイラストタッチが描きたかったの!

クマは毛並みを強調しないで、絵の具の滲んでいく偶然性に任せてみました。

タイトル「夢クマちゃん」ハート

建物がまっすぐ描けないなぁ、あいかわらず・・というマイナス点も覆すくらい、自分でも可愛さが気に入っています。

ちょっとしばらく、こういう路線で描いてみようかな。

透明水彩の、この、偶然を楽しむようなぼかし、にじみは、非常に面白いですね。

次に描きたいものも決まっているの。

このところ色んな美術展を観たり、教室展に参加させてもらったり、という経験から、引き出しも増えた気がします。

エレナ先生には、クマがより引き立つ方法や、水彩らしい光の取り方を教えていただきました。「前の絵も決して悪くはないんだよ。」と言ってくれました。ガラスの器の感じがとてもいいですねと、褒めてくれました!いや~わあ...もう、なに?この充足感。ありがとうございます!

 

10月の読書日記

江戸川乱歩短編集(岩波文庫)

江戸川乱歩は子どもの頃に結構読んでいた記憶があります。

少年探偵団とか、明智小五郎とか怪人二十面相とか・・・。その一方、「人間椅子」「屋根裏の散歩者」など、独特な怖いムードある作品も書くんだなぁと。

名探偵明智小五郎が、初めて登場するのは、「D坂の殺人事件」だそうです。

不可思議な殺人事件を巡って、食い違う目撃証言からのミスリード、探偵自身が疑われてしまう過程・・といった、ミステリーの王道的ストーリー。

注目なのは、江戸川乱歩が精神分析や犯罪心理といった方面に非常に関心が高かったことです。

このD坂の殺人事件でも、まさかのサディズム、マゾヒズムが結末に準備されていました。

「心理試験」では、読者に予め殺人事件の犯人を分からせておいて、探偵の謎解きをいっそう爽快に感じさせる読者との一体感!が素晴らしかった。

これは古畑任三郎なんかと同じ手法ですね。こういう、犯人の視点で描くのを「倒叙法」というのだそうですよ。

容疑者に心理試験を施し、その反応のスピードから事件に深く関与しているかを探るのですが、大変用心深い真犯人の巧みな乗り切り方と、飄々と楽し気に追いつめていく明智探偵との攻防戦がたまりません。「彼は、頭がいいだけに、自分の失言がどんなに雄弁な自白だったかということを、よく弁えていた」・・雄弁な自白!いいですね、この表現。

「屋根裏の散歩者」・・これも犯人が予め分かっている状態からの推理です。今回の犯人は明智小五郎ととかつて友達づきあいをしたことがある分、心の闇を見透かされている可能性があり、些か分が悪い。

天井の節穴から毒薬をたらすとは・・!名探偵コナンでも思うんだけど、色んなトリックを思いつくにしても、実行するってなかなかハードルでしょう?コナンの漫画の場合は、トリックを実証する実験室があるみたいですが。人一人手にかけておいて、その後、何食わぬ顔で証言したりするのは、やはり異常心理としか言いようがないですな。

異常心理の表現はますます怪しくなっていきます、乱歩先生!「人間椅子」ガクブル・・・これは有名なのでご存知の方も多いかも知れませんが、

腕のいい椅子職人が、自ら作った椅子の中に入って、そこに座る人の体の感触を愉しむという・・・ギャー!なおぞましさなのですが。江戸川乱歩の作品では、こういう狭いところに自ら閉じこもるという行動もよく登場します。

先ほどの「屋根裏の散歩者」でも、そもそも犯人が屋根裏を徘徊しようとしたきっかけが「押入れの中へ寝ることを始めました〜〜迫ってくる天井を眺める心持は、ちょっと異常な味いのあるものです。」・・ということだし。

妻が衝撃的な裏切りを見せる「お勢登場」では、気弱が旦那が子ども達とのかくれんぼの最中、古い長持ちの中にかくれます。まあ、そこが悲しくも彼の臨終の場となるのですが・・・。

「鏡地獄」もそうかもしれません。鏡の球体の中に自ら閉じこもって狂死してしまうという話ですが・・・。狭い所に入りたがる、これは胎内回帰願望とかいういう人間の誰しもが持つ本能が強く表れたのと、これまた江戸川乱歩作品に多く見られる「鏡」「レンズ」モチーフとの合体かな。鏡貼りの球体に入ったらどんなんなっちゃうんだろう??想像もつかないですが。「それは到底人間の想像を許さぬところです。~~ともかく、人間を発狂させないではおかぬほどの、あるものが、彼の宇宙を覆いつくして~~」こ、怖い汗

「押絵と旅する男」・・これは、傑作だと思います。なんともいえない切ない愛と、レトロな浅草の混沌とした雰囲気が、非常に独特でいいです。

明治時代にできた浅草凌雲閣が舞台となってましてね。

凌雲閣というのは、色んな文芸作品にも登場する、当時の観光名所で、そうですね~今でいったらスカイツリーができるぞぐらいの一大事業だったかもしれません。現存はしていませんが、通称「十二階」と呼ばれた、レンガ造りのかなり高層建物だったようです。日本初のエレベーター設置もされていたようですが、あまり稼働できず階段移動が多かったという切ない事情(笑)

「目羅博士の不思議な犯罪」・・これも変則ではありますが鏡がモチーフになっています。

入居者が次々と自殺してしまう、呪われた部屋のミステリーを主人公が解きます。犯人はタイトル通り目羅博士という人なんですが、眼科医で博士でありながら、人間の心理をコントロールして自殺に追い込む異常犯罪者。人間の心理って本当にそんな単純なものなの?ってちょっと信じがたいですが、そこはフィクションということで。

・・・やはり、どこか退廃的で悪趣味な部分もありつつ、エンターテイメント性に溢れた短編集。中でも、ちょっと不思議な味わいで異彩を放つのが「木馬は廻る」です。幻想的で美しく物悲しい・・。途中で、え?やっぱりここからミステリーに発展するの?と思ったら、普通に終わってしまったけど、なんか良いなぁ。

各お話ごとに、乱歩先生が言い訳がましく「作者申す、探偵小説にするつもりのが、中途からそうならなくて、変なものが出来上がり、申し訳ありません」「作者附記 僅かの時間で執筆をいそいだのと、あまり長くなることをおそれたため云々」と、ごたごた言ってるのがちょっと珍しい気がしますけど、当時は普通だったのかしら。

さて、江戸川乱歩作品と一緒に押さえておきたいマンガがあるので(個人的に)紹介しますね。

↑昔、アニメージュに連載されていた、ふくやまけいこさんの「東京物語」わあ...

時代背景といい、浅草凌雲閣が出てくるところといい、探偵の活躍といい・・・。

このマンガ、紙が厚めのわら半紙みたいな古風な作りで、すごい古本の香りあせ‥多分、この装丁のものは絶版だと思うし、20年前でさえ神田の古本屋街で貴重本扱いだったので、大事に持っていようと思います。

とても可愛い絵柄で、ストーリーもドキドキしたりほんわかしたり。名作だと思います。

 

それと、高橋葉介さんの、「夢幻紳士シリーズ」

これも江戸川乱歩風味を味わえる作品です。

色んなパターンがあって、ギャグっぽいのから、シリアスな狂気ロマン風のから・・。とてもセンス高い素晴らしい作品なのですが、あまりにグロいシーンが多くて、手放しましたけどね汗

 

突然だけど、漢字検定準一級を受けることにしました。

昔、2級はとったんだけど、準一級は落ちたのですね。いつか、リベンジ・・と思いつつ、時は流れてしまいました。

問題集を買って、今さら青ざめております。読みは結構、できると思うんだけど、四字熟語や諺とかが分からなーい!

漢検準1級のアプリはあるんだけど2字熟語の読み方だけなんだ汗

ちなみに例題

上級・・山のがきれいだ

超上級・・ビジネスの成功で有卦に入る

超々上級・・世間に普く知れ渡る

 

答えは

順に、もみじ、うけ、あまね

でした。む・・ムズカシイでしょ?

挫折しそうだなぁと思って、漢検のHP開いたら、思いがけずメンタリストDaiGoさんのインタビューがのっていて、こんな合理的な人が漢検に対してどう発言するのかと・・・?そしたら、「語彙力を増やすことは、創造性が高まりアイディアが出やすい→活躍の場が広がる」「自発的な取り組みが自信につながる」と、背中を押してくれるようなメッセージがいっぱいでした!

スマホですぐ漢字なんて調べられる時代ですが、あえての漢検にチャレンジしてみたいと思います。合格率15%!?うう~やられた応援してね。

 

読んでくださってありがとうございます珈琲 Pink