この子13~第十章:不幸を喰らう06 | ニート脱出大作戦β

ニート脱出大作戦β

~ニートから抜け出す108の方法


13たちはゲートをくぐるとすぐそこに2つの影があった。
男と女。
男の名前は、ハイジ。
女の名前は、紫。
2人ともベルゼブブの幹部だ。


「ひゃはははは!
 俺、あの黒髪巨乳のタナトスを貰ってもいいか?」


ハイジが下品に笑いながら紫に尋ねる。


「もう前の玩具は壊れたのですか?」

「もうガバガバになったから、捨てた」

「そうですか。
 じゃ、私はあのレテって子を殺します」


ハイジは、タナトスに向かってナイフを投げる。
タナトスは、そのナイフを鎌で斬り払う。
レテが、一瞬で紫の背後に回り掌底を一撃浴びせる。
紫に確実にダメージを与えた。
紫の体が吹き飛ぶ。


「今じゃ……!」


道長が沢山の女兵士たちを紫に襲わせる。


「うわ……
 こんなに沢山どうやったの?」


13が、小さく呟くと遥が答える。


「道長様は、人形を自在に召喚して操ることが出来るの」

「ふふふふ……
 この紫に触れようとしたモノの魂を抜くことが出来ます。
 さぁ、死ぬのです!
 全てなる愚かきものに死を!
 滅びろ!滅びろ!滅びろ!」


紫は、そう言って力を解放する。
レテは、間合いを取ってその攻撃を避ける。
道長の人形たちは、何もなかったように紫を取り押さえる。


「なぜですか!
 私のソウルイートが、どうして効かないのですか?」


紫は、押さえられながら叫んだ。


「こやつらは、ワシの人形じゃ。
 魂などない!」


道長が得意げに笑った。


「ククククク……
 最高にクレイジーだぜ!
 おっさんよう!」


ハイジが、笑う。


「仲間が、拘束されたのにそんなに嬉しいの?」


タナトスが、ハイジの首に鎌を当てる。


「誰も、俺たちの野望を邪魔できねぇ!」


ハイジは、そう言って笑う。
タナトスは、そのハイジの首を斬った。
しかし、ハイジの首は落ちなかった。


「今、アンタの魂を削ったわ……
 暫くは動けなくなるけど我慢してね」


タナトスは、そう言って鎌を解除して笑った。
ハイジは、静かに意識を失った。