ギフト(小説) | ニート脱出大作戦β

ニート脱出大作戦β

~ニートから抜け出す108の方法

2013年03月11日





俺は、プレゲトンの炎を纏い白銀に突っ込む。

考えちゃいけない。

こいつは、考えれば考えを読み考えた通りに動く。

俺は、ニュータイプの直感のみで戦わなくちゃ行けない。

だけど、むやみにプレゲトンを振り回すだけじゃ、白銀にダメージは与えれない。

考えずに感じるんだ。





「愚かですね……」





白銀が、笑う。





「僕は、水魔法が得意なんですよ?

 なのに炎の魔法で対抗するとか……

 貴方には考えると言う能力がないのですか?」





白銀が、そう言って水の刃を俺の周りに召喚し俺に浴びせる。

俺は、プレゲトンの炎を身にまといそれを防御する。





「知ってる?

 強力な炎は、水を蒸発させるんだよ?」





王の特訓で思ったこと、炎を防御する水の魔法より炎を操る魔法を究めた方が、炎の魔法を使いこなす火蛾には有効である。

これは、水の魔法を得意とする白銀にしてみても同じことだ。





「なるほど、それも一理ありますね」





白銀が、嬉しそうに笑う。





「さぁ、これで互角だ!

 俺に水の魔法は効かないぞ!」





俺が、そう言うと白銀は、俺の間合いに忍び込む。

そして、俺のお腹に一撃浴びせる。





「これで、終わりです。

 吹き飛びなさい!」





俺の体は、宙を舞う。

そして、地面に叩き付けられる。





「流石に痛い……」





俺は、ゆっくりと立ち上がる。

白銀は、不思議そうに俺の方を見る。





「何故です?

 恋次君の破壊王の能力を使ったのにどうして、貴方は死なないのです?」



「スーパーマリオブラザーズって知ってる?」





俺は、そう言って笑う。





「さぁ、知りませんね……」



「ふーん。

 まぁ、そのゲームには無敵になれるアイテムがあるんだ。

 それを使わせてもらった。

 ほんの数十秒だけどね」



「ゲームクリエイターの能力……

 ますます欲しくなりました!」





白銀が、笑う。

だけど、俺は、笑わない。

マリオのスターで、無敵状態なはずなのに俺へダメージを与えることができた。



それだけ、破壊王の能力は優れているのだろう。

そして、それをもう自在に操っている。



凄いセンスだと思う。



だけど!





「アンタには、この能力は使いこなせないよ!」





俺は、プレゲトンを構える。

白銀には、まだ笑う余裕がある。

まずは、その余裕の笑顔を消してやる!