新年ですね。
あけましておめでとうございます。
心の中では、喪中な気分です。
新年を迎えた気分でもなく、ただ空を眺めていると……
由香さんから、電話が……
「猫さん、初詣に行こうか?」
「はい?」
「八幡八幡宮に行こう
私が、車を出すからさ……
猫さん枚方だよね?」
「はい」
「了解。枚方市駅に来なさい」
「え?」
「絶対来るのよ?
来なかったら、今度会った時、レイプしてやる」
由香さんは、そう言うとケラケラ笑ったあと電話を切りました。
この人、はるかさんより強引だ……
そんな強引に弱い自分が情けなくて泣けてくる……
俺が枚方市駅に行くと、由香さんが俺の背中に飛び乗って来た。
「猫さん発見♪」
由香さんは、俺の腕を組むと強引に車の中に乗せた。
「猫さん、今年初詣に行った?」
「まだです」
「そっか♪よかった♪」
由香さんは、そう言うと車を走らせた。
そして、着いたのが八幡八幡宮。
軽く参拝しておみくじに挑戦。
結果は、『平』
由香さん曰く、凶の一個上だそうです。
うん、凶じゃなくてよかった。
何をするでもなく、由香さんは俺にべったりとくっつき俺の歩幅に合わせて歩いていました。
「あの……
由香さんは嫌じゃないんですか?」
「なにが……?」
「俺の体とか気持ち悪くないですか?」
「全然大丈夫だよ?」
「そ、そうですか……」
由香さんは、はるかさん以上に俺の体を密着させてくる。
腕組って歩きにくいんですね……
※この物語は、フィクションです。
実在する人物・団体とは、一切関係ありません。