第五話:「死」ぬと言う事 | ニート脱出大作戦β

ニート脱出大作戦β

~ニートから抜け出す108の方法

隼人が次に目を覚ました時…

さっきの女の子がベットの隣りの椅子にちょこんと座っていた。

隼人が目を覚ますと女の子はにっこり笑い

「おはよう」

と挨拶してくれた…。

隼人もおはようと挨拶を返した。

女の子の名前は【水野愛(みずの まな)】

で隼人と同じ年

互いの自己紹介が終わり病室が静かになると…

知っている声が聞こえて来た…
隼人にいつも善くしてくれる伯母さん夫婦の声だ。

「借金を苦に自殺ですって…」

「連帯保証人だそうじゃないか…」
「遙ちゃんまで巻き込んで…」

「いやねぇ…
遙ちゃん死ぬ時、意識があったそうよ…」

「ああ…
遺体を見た時、幸や俊輔君は縮こまっていたが…
遙ちゃんは首を押さえていただろ?
あれは酸欠と炎による焼死に近い…」

「いやよねぇ~
それに隼人君も怪我が酷いんでしょう…?」

「一生不自由だろうな…」

「私は嫌よ…
他人の子の面倒だなんて…」


遙が死んだ…
お父さんが死んだ…
お母さんが死んだ…

僕はまた独りぼっち…

また、また、また…

隼人の目から涙が零れていた…